精神の奥底
52 Dark Side Of The City 〜後編〜
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る。
「良かった、英語だ。えっと…ユニ…ウニ…」
「何だよ、読めねぇのか?」
「うるさいな!中学1年生の英語力なんて…ユナイト…かな?砕けてはっきりと読めない」
「どういう意味だ?」
「融合とか…結合とか…いや、これは何かの略称みたい…」
「…」
「意味が大まか過ぎて…僕にもサッパリ…ん?ビジライザー越しに見ると…ここにも書いてある」
そこには紫色で刻印されていた。
「2nd Generation…第2世代?」
「第1世代もあるのか?」
「分からない、でも…ここで何かがあって、この人が襲われた原因はこれ、それだけは間違いなさそうだね」
「あぁ」
スバルは砕けたカードを捨て、その場に立ち尽くした。
このカードは何か危険なものだ。
そしてウォーロックの恐れる何かは、このカードを売買しているところに乱入して、売人と客もろとも倒していった。
港での大量殺人、インターネットのダウン、ミソラから聞いた学校での一件を含めれば、この街を中心に自分たちに手に負えない強大な2つの力がぶつかっている。
「一体、何者なんだ」
スバルは自分がとんでもないことに首を突っ込もうとしている予感を感じ始めていた。
「……パーフェクト」
UXプラザから約200メートル、とあるビルにある24時間営業のオープンテラスのカフェで銀髪の少年はトランサーの画面を見ていた。
高精細のIPSディスプレイには、先程UXプラザで起こった惨劇の一部始終とその解析データが映されている。
「ジャ、私ホテル帰るネ」
「サンキュー、お疲れ。あぁ、いいよ。ここは出しとくから」
「デモ…チップ」
「この国にはチップの文化は無いの」
アボガドを贅沢にサンドしたハンバーガーを平らげ、財布を出そうとした女性に少年は言う。
少年は今見ている映像とデータをこのそばかすが特徴的な女性から受け取った。
「このデータと映像を見る限り、もうスターダストは成熟しているみたいだ」
「成熟?」
「あぁ、ウィザードは使う人間の能力や思考を無意識に取り込んでいき、使う人間はそのウィザードの特徴、自分の身体に掛かる負荷や力の扱いに慣れていく。つまり双方が同時に成長していくんだ」
「ヘェ」
「それがユナイトカードやそれに類する技術を使う電波人間よりも成長が早いと言われる理由さ。カードを使う人間は成長するが、カード自身はソフトのアップデート無しでは進化しない。成長するためには、使う人間が一方的に成長していくか、カードのソフトそのもののアップデート版が出てくるのを待つしか無い」
「…… 」
女性は分かったふりをするが、少年はすぐに分かっていないことを見抜く。
少した
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