12話 満ちた時の果てに・・・ 11.20
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、そうかい。でもここで騒いだらアンタ命惜しくないんだねえ」
女性の脅しに客は血相を変えて、その場を走り去っていった。
シャアは苦笑した。女性に値段と商品について紹介してもらうと確かになと思った。
皆年もいかない子たちばかりでそれでいて平均相場の10倍をふっかけている。
興味本位で来た客の中には期待に添えなければ怒り出す者もいるだろう。
「で、どれにするかね」
女性はシャアに写真を見せた。しかしどれもピンと来なかった。
しかし、この建物は変だった。得体の知れないプレッシャーを感じた。
「主人。他にはいないのか?」
シャアはその女性に聞いた。女性は他ねえと考えこんだ。すると思いついたようでしかし首を横に振った。
「あー・・・いるが、アレはダメだ。連日評判悪くてな。ちょっと折檻している。お客が付いても上の空で何か変なものが見えるらしい。客が気味悪がってな。別のにしてもらえないかね」
女性は困った顔をしたが、シャアは引かなかった。
「どうかその子を紹介してもらえないか?」
「うーん・・・しかしねえ・・・」
女性が渋っているとシャアはポケットより白金の小さなインゴットを女性の前に出した。
「これは相場で貴方が提示する価格の10倍はある」
女性は目を輝かせ、シャアを折檻部屋へ案内した。
その折檻部屋には拷問道具が並べられ、褐色の肌をした少女がボロボロの衣類を纏い十字架に張り付けられてぐったりしていた。
その少女の肌には鞭の傷跡があった。女性はこう述べた。
「まあ、商品だからねえ。あまり傷ものにはしたくなくて。まあ3日間水しか与えていない、それとちょっと叩いた程度かな・・・」
シャアはその少女を見た。なんと汚い。トイレにも行かせてもらえていない折檻された少女の下は糞尿だらけだった。
しかし、シャアはその拷問器具から少女を解放してあげ、女性に風呂の用意を頼んだ。
少女は朦朧としていて、目が飛んでいたが生きているようだった。それを見たシャアは薬物を盛られているに違いないと思った。
少女は完全介護のままシャアに清潔にされ、新しいボロを着させた。
シャアはその少女が残留思念の原因だと思った。微かにだがこの子の周りに青白い光の幻覚が見え隠れしていた。ただ微弱だった。
シャアは少女をベットに寝かせると女性の下へ交渉しにいった。
「主人。あの少女を私にもらい受けたい」
「しかしねえ、一応商品なんで・・・」
「明日、今の白金の10倍するものをお持ちしよう。承諾すれば今紹介料で渡した同じものを手付で払うが・・・」
女性は二つ返事で承諾した。
そしてその夜。シャアはその少
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