7部分:第七章
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の方が相手をし易いと思ったのだろう。
跳び掛かって来た。牙が僕の喉を狙っていた。
「危ないっ!」
その時だった。ガイドが拳銃を発砲した。僕を守る為だった。
拳銃はムングワの後頭部をかすめた。そして建物の壁に当たった。
それで動きが少し変わった。ムングワは僕から動きをそらし後ろに着地した。
「こっちに!」
ガイドは僕を呼んだ。僕は咄嗟に前へ転がりガイドの横に来た。
「私から離れないで」
「はい」
彼がこんなに頼りになるとは思わなかった。僕は彼の側で身構えた。だがナイフではやはりいささか無理があった。
ムングワは後頭部の怪我をものともせず僕達を睨んでいた。そして再び襲い掛からんと身を屈めた。
「また来るか」
ガイドは拳銃の狙いを定めた。
「今度は外さないぞ」
そして引き金を引こうとする。その時だった。
急に何か不思議な笛の音がした。ムングワはそれに反応した。
「笛の音!?」
僕達のその音色にハッとした。ムングワはそれを聞くと僕達に背を向けた。
「あ、待てっ!」
ガイドは発砲した。だがそれは当たらずムングワは夜の闇の中に消えていった。
「消えましたね」
「ええ」
僕達は顔を見合わせた。そして用心しながらガイドの家に入った。
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