第十幕その十
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「私達も何度かお会いしたことがあるけれど」
「そうですか、いい人達なんですね」
「天使の人達は」
「そうなんですね」
「実際に」
「だから安心してお話してね」
怖がることも警戒することもないというのです。
「じゃあ行きましょう」
「わかりました」
五人はポリクロームの言葉にも笑顔で応えました、そしてでした。
飛行船は実際に天使さん達の誘導を受けて島の端丁渡波止場になっているところに来てそこに停泊しました。
そして用意されていた桟橋を渡ってです。
島に降りるとです、天使さん達が皆に笑顔で言ってきました。
「ようこそ天空の城に」
「よく来られました」
「ポリクローム嬢もご一緒とは」
「歓待させて頂きます」
「旅の目的は全てお話しましたが」
魔法使いは一行を代表して帽子を取って恭しく一礼してから述べました。
「迎え入れて頂き有り難うございます」
「よき方ならです」
『私達も笑顔で迎えさせて頂きます」
「かつての靴職人ウグの様な心の持ち主でなければ」
「そうさせて頂きます」
「そうですか、それは何よりです」
笑顔で応える魔法使いでした。
「ではこれより」
「お城の中を案内させて頂きます」
「そして私達の団長にもです」
「お会いして頂きます」
「団長さん?」
その呼び名を聞いてです、ジョージは目を瞬かせました。
「っていいますと」
「私達は騎士団なのです」
「オズの国の聖天使騎士団です」
「戦うことはありませんがオズの国の空で困っている皆を助ける」
「それが務めなのです」
「だから騎士団ですか」
「オズの国が出来た頃からいます」
このオズの国の空にというのです。
「その時から」
「ううん、そうなんですか」
「はい、そしてその私達の長がです」
「聖天使騎士団の団長なのです」
「我等を率いておられる」
「とても素晴らしい方です」
「ううん、私はオズの国の主だったこともあるしこの国に来て長いけれど」
ここで魔法使いは言うのでした。
「このお城のことも天使さん達のことも知らなかったよ」
「オズマ姫はご存知ですが」
「オズの国のあの方は」
「あれ、オズマは私達に隠しごとはしないけれど」
ドロシーが天使さん達の言葉に首を傾げさせました。
「どうして私達に教えてくれなかったのかしら」
「多分話し忘れていたんじゃないかな」
魔法使いはこうドロシーに答えました。
「オズマがね」
「だからなのかしら」
「オズマもそうしたことがあるよ」
「私達に言い忘れることが」
「オズマも人だからね」
それ故にというのです。
「人は間違えることもあるし」
「忘れることもあるわね」
「そう、だからね」
「オズマも天使さん達のことを私達に言い忘れていたの
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