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ソードアート・オンライン 『アブソリュート クイーン編』
第7話『黒の剣士』
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がアスナに向かって《大剣》を振り下ろす姿が映った。
ー…や、やめろぉぉぉ…ー
キリトが素早くアスナの元に駆けつけるため、全速力で走る。
アスナは《イルファング・ザ・コボルト・ロード》の猛攻を避けソードスキルを発動させたが、運悪く敵のかなり厚みのある《大剣》に当たり、装備していたレイピア(細剣)が折れてしまった。
自分を守る術を失ったアスナに《大剣》が襲いかかる……。
アスナのHPバーは既に赤色に差し掛かかっていた。
ー…もう…ダメなのかな…。…助けて………キリト君……ー
死を覚悟したアスナの目には、大粒の涙がこぼれ落ちていた。
《イルファング・ザ・コボルト・ロード》の最後の一撃がアスナに向けて振り下ろされる。
「とどけぇぇぇ……!」
アスナを守りたい一心でそう叫び、全速力でアスナの元に駆けつけたキリトが敵の一撃を見事に防ぎきる。
その手には《アニールブレードSSS》が2本握られていた。
「キリト君……ぐす……うぅ……。」
「アスナは何があっても、死なせやしない。」
死を覚悟したアスナにとって、キリトが助けてくれた事実は何よりも嬉しいことだった。
「まだ二刀流は覚えれていない。だから、ソードスキルは発動できないけど……。やってやる!二刀流には二刀流だ。」
以前に培った、二刀流の技術を駆使して敵の攻撃に対抗する。
もはや、キリトのスピードは《イルファング・ザ・コボルト・ロード》のスピードを圧倒していた。
全然ダメージを与えれないことに苛立ったのか、《イルファング・ザ・コボルト・ロード》がソードスキルを発動させる。
「させるかぁぁぁ…!」
すかさずキリトが斬りかかる。
ー…二刀流ソードスキル《スターバースト・ストリーム》!ー
今のキリトには二刀流のソードスキルは使えない。
そのため、完全に見様見真似だったが俊足の
16連撃の猛攻が《イルファング・ザ・コボルト・ロード》に襲いかかる。
「おいおい…なんだあの剣さばきは…。」
呆気にとられたエギルが呟く。
ソードスキルとして発動したわけではないため、ダメージは本来のものよりかなり落ちている。
それでも、敵のHPバーが残り僅かだったため、削るのには十分だった。
『グォォォォォォォ……』
《イルファング・ザ・コボルト・ロード》の悲痛な叫びが辺りに響き渡り、HPゲージが0になった。
《イルファング・ザ・コボルト・ロード》がポリゴン化し、粉々に砕け散る。
-Congratulations??-
「やった…やったぞぉぉぉ!」
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