2部分:第二章
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はい」
彼は落ち着きを取り戻して話を再開した。
「これも以前から言われていることですが」
彼は再び口を開いた。
「何かしらの怪しげな秘密結社ではないかと考えます」
「宗教的な、ですか」
はい」
彼は答えた。
「殺し方もそう感じさせるものがあります。ズタズタに切り裂くのはどちらかというと人間です」
ライオンや虎はまず爪と前脚で獲物を張り倒しそれから牙をメインで使う。彼等の最大の武器はその牙と顎の力なのである。
「しかも五体満足である死体が多いですし」
顎で引き千切る為であろうか。ライオンや虎に襲われた場合首や腕が引き千切られる場合が多い。
「それに爪の跡も異様に鋭いのです。到底獣のそれではないように」
「何かおかしなことだらけですね」
「爪は獣の跡らしきものもありますがね」
「複数あるということですか!?」
僕はそれを聞いてハッとした。
「ええ、まあ」
彼もそのことに今気付いたようだ。
「そういうことになりますね」
彼は答えた。
「最初は牙によるものと考えていたのですが」
「そこから唾液のあとは見つかりましたか!?」
「それは・・・・・・」
彼は口ごもった。
「そこまでの詳しいことは警察になりますね。私ではわかりかねます」
「そうですか」
博物館での話はそこまでだった。僕はそこをあとにすることにした。
「お役に立てなくて申し訳ありません」
その館員は出口で僕に対して言った。
「いえ、そんなことはありません」
僕は彼を慰めるように言った。だがこれは本心であった。
「またこちらにお伺いすることもあるでしょうし。その時はまたお願いします」
「はい」
こうして僕は博物館を後にした。そして警察病院に向かった。
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