Fate/stay night
1158話
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けど、衛宮君に使い魔の類を作れるとは思えないし……桜? それとも、実はランサーのマスターがここを見ているとか?』
『さて、どっちだろうな。ただ、念動力で感じる危険は俺の命に対するようなものじゃないのを考えると、多分そこまで重要な問題じゃないんだろうな』
『本当に? こっちの手札を他の相手に見せるのは面白くないわよ?』
『そうは言っても、何だかんだで俺達はこの聖杯戦争で最も多くの戦闘をこなしてきてるんだ。今更戦闘を見せても、大して変わらないと思うけどな』
『……それでも、切り札的なものはなるべく使わないで戦いなさい。で、ランサーからは出来るだけ切り札を引き出すのよ』
無茶を言う。
その上で俺にはルールブレイカーを試すという目的もあるんだから、何だかんだでかなり忙しい戦いになりそうだな。
「アーク、頑張ってくれ」
「アークエネミー、頑張りなさい」
綾子と凛からの応援の言葉を受け、俺は2人をグラウンドの端に残して進む。
そして、グラウンドの真ん中で赤い槍を構えたランサーと向かい合う。
ランサーってくらいだから槍を武器とするのも当然だが、あの武器ってみるからに何らかの宝具なんだよな。
あの宝具が何なのかを知れば、ランサーの正体も分かるんだろうが……
「さて、行くぜ?」
「ああ。こっちも相応に相手をさせて貰おうか。安心しろ。殺しはしないからな」
「へっ、言うな。確かにお前さんは強いかもしれないけど、決して無敵って訳じゃないだろ? 俺を相手にそう勝てるとは思うなよ」
手にした槍を、まるでバトンのようにクルクルと回しながら告げるランサー。
確かにその手つきはランサーというクラス名を得るだけあって全く淀みがない。
長さ2mを超えるだろうその槍を、自由自在操っている。
……グラウンドってのは、ランサーにとって有利な場所だったな。
この広い場所でなら、槍は思う存分に使える。
もし本気でランサーと戦うのであれば、どこか狭い場所で戦うのが一番だろうな。
狭い場所なら、格闘をメインにする俺にとっては戦いやすいし。
「行くぜぇっ!」
その鋭い叫びと共に、一気に地を蹴って俺の方へと向かって間合いを詰めてくるランサー。
高い敏捷性を持っているだけあって、見る間にこちらとの距離を詰めてくる。
そうして放たれる連続突き。
1秒の間に十数回の突きが放たれ、しかもそのことごとくが俺の急所を狙って放たれていた。
俺の対英雄で能力値は下がっている筈なんだけど、これもまたステータスに表示されない技量って奴か。
回避されにくい胴体を主に攻撃してくるのを、その場に留まりながら回避する。
身体を半身にし、槍の柄の部分を横から叩いて軌道を逸らし、といった具合に。
それでも懲りず
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