第1巻……動き出す緋色の運命
6弾 朝練と平賀さんとの出会い
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、弱火で蒸し焼きにする……朝食ではポピュラーなベーコンエッグの完成だ。
主食は米でもパンでもどっちでもいいだろう。
エプロンを元の場所に掛けてオレは先に「いただきます」から「ごちそうさま」までをすませる。
ラップを付けた3人分の作り置き、リサの席に指示のメモを残して武偵高ブレザーの上に外套をはおりながら静かに寮を後にする。
リサ宛てのメモには勝手にベッドに潜り込んだことの罰としてアリアの世話をするように「命令」を出しておいた。
リサの手綱を握るのはオレだ……正直乗り気じゃないが、ケジメはつけねばならんだろう?
寂しいのはわかるが、夜伽を断ったのはキンジにアリアがいたからだ。
正直言って「ナニ」してる時に声を我慢するなんて無理だしな……って俺は一体何を言ってるんだ。
オレは色ボケするために武偵高に来たわけではない……断じてな……と、自分で言っててなんだが説得力に欠けるのは行動のせいなんだろうな。
オレはそんなことを考えて勝手にブルーな気持ちになってしまったが、落ち着きを取り戻してバス停に向かう。
◯
武偵高行きのバスに乗って早朝登校。
目的は射撃レーンでの朝練だ。
あとはめぼしいアリアのパートナー候補探しか?
まぁアリアに合わせられるのは協調性の優れたバックアッパーかアリアに匹敵するフロントマンだろうな。
そんなフロントマン……俺くらいか?
……いや、いるな……遠山キンジが。
身のこなしには脂肪がついてしまってはいるが、腐っても強襲科の生徒だ。
条理予知はまだ完全に使えてないが……オレは断片的に未来を予見することができる。
オレが見た未来ではアリアとノーマルキンジが組んで「武偵殺し」の事件でアリアが怪我をする未来だったんだよな……。
この未来を避けようとは思うが、オレがその棘を抜くのは間違ってると思う。
ぶっちゃけると、アリアとキンジがその未来を回避しないと意味がないのだ。
だから、オレは断片的にキンジに伝えることにする。
あいつは必ず強襲科に戻ってくる。
アリアに折れて必ずな……と、射撃レーンに着いたのでオレは思考を切り替えてコート裏に絶界を繋いで漆黒のリボルバーを引き出す。
漆黒の銃身、XIIIの刻印が刻まれたその銃の名は「装飾銃」と言う……超金属と呼ばれる特殊合金で作られたそれはとても重く、果てしなく頑丈だ。
オレが父さんがら授かったハートネット家に伝わる家宝の旧式リボルバーは.44SP弾を使えるので、「S&W M29」の弾丸と併用できるので以外と便利だ。
オレは二つ折れ式のリボルバー、そのシリンダーに弾薬を6発詰めてリロード。
武偵
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