11部分:第十一章
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てガイドに襲い掛かって来た。
「クソッ、離せっ!」
ムングワは爪で引き裂こうとする。しかしガイドは銃でそれを防ぐ。
「させるかっ!」
そこへ館員が蹴りを入れた。靴の先端で奴の顔に蹴りを入れる。
これはかなり効いた筈だ。奴は後ろに跳び退いた。
「大丈夫ですか!?」
医者と館員が前に出る。僕はガイドに駆け寄った。
「ええ、何とか。攻撃は受けませんでしたし」
どうやら無事だったようである。とりあえずはホッとした。
だが前にはまだ奴がいる。牙と爪を剥き出し僕達に襲い掛かろうとしている。
医者が発砲した。だがそれを壁を三角に跳びかわす。恐ろしい運動神経である。
そして僕達の背に来た。慌てて後ろを振り返る。
「何て身のこなしだ・・・・・・」
流石にこれには困惑させられる。どうやらこの場所は奴にとっては格好の狩場らしい。
だが退くわけにもいかない。ここで遭ったが最後何とか始末しておきたかった。
それは容易なことではない。下手をしたら僕達全員奴の餌食とされてしまうだろう。背筋に冷たいものが流れた。
「気をつけて下さいよ」
医者は奴から目を離すことなく僕達に言った。
「軍用犬でもここまでの動きをするのはいませんよ」
「ええ、ライオンや豹でもここまでの奴はいませんね」
館員も言った。それは真実だろう。何よりも奴から感じられる気がそれを教えていた。
奴はとりわけガイドを睨んでいた。見れば後頭部の傷がまだ残っている。そのことを恨んでいるのだ。
「糞っ、さっさと死ねばいいのにな」
彼はそれを見て忌々しげに呟いた。
「俺はまだまだ楽しみたいってのによ」
そう言うと銃を撃った。だがそれはかわされた。
ムングワは上を三角跳びの要領で跳んでいく。そして建物に上に消えた。
「来ますよ」
館員は上を見上げながら言った。僕達は身構えた。
何時来るか、それが問題であった。おそらく奴は建物の上から僕達の隙を窺っているのだ。
喉が鳴った。唾を飲み干す音が聞こえる。
来た。やはり上からだ。
牙と爪を剥き出しにして降りて来た。まっすぐに僕達を睨んでいる。
「クッ!」
皆銃を乱射する。だが当たらない。
僕も身構えた。やらなければこちらがやられる。
僕はこの時はじめて引き金を引いた。そして銃が火を噴いた。
凄まじい反動だった。思わずその場に倒れた。
銃弾は散らばり奴に襲い掛かった。そしてその全身を傷つける。
「グオオオオオ・・・・・・」
奴は無様に地に落ちた。全身から血を噴き出している。
だが立ち上がった。そして形勢不利と見たか踵を返した。
「クッ、待て!」
僕達はそれを追って撃った。だがそれは当たらず奴は路の中に消えていった。
「しまった、逃げられたか」
僕
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