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大切な一つのもの
8部分:第八章
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責務もあります。ですがそれよりまずは」
「エリザベートを何とかしてくれるのだな」
「はい」
 伯爵の問いに答えます。
「どのみち城におられるのですよね」
「そうだ」
 そう騎士に言葉を返します。
「城から一歩も出ようとせぬ。だからこそ困っているのだ」
「ならば同じです」
 だからこそ騎士には迷いがなかったのです。
「あの城にこの世で最も大切なものがあると言われましたから。それでは」
「では頼むぞ」
 伯爵はその言葉に強い笑みで返しました。
「我が姪を。救ってくれ」
「わかりました。それでは」
 こうして歌の騎士は伯爵と五人の騎士と共に北の城に向かいました。チューリンゲンの領主の居城であるその城は実に立派なものでした。

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