11話 オデッサの陰謀 11.17
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シデン曹長だ」
「カイ曹長ですね。宜しくお願い致します」
「こちらこそ明日からよろしくな」
「はい」
カイはお茶をご馳走になり、ミハルの家を後にした。
* グレイファントム艦内 11.18 9:00
ミハルたちとアレックスを搭乗搭載したグレイファントムはオデッサに向けて出港した。
カイはミハルのことを気にかけては兄妹共々よく面倒を見てやった。ハヤトはその様子に声を掛けた。
「カイ。お前も隅におけないなあ。あんな可愛い子どこから見つけてきた」
「ほっとけ阿呆。そんなんじゃないさ。お前さんみたいに惚気はしないさ。ただ、気になるだけだ」
そのときのカイは後日ジャーナリスト的な勘というか、それも一種のニュータイプ的勘ということか、
自分でも若干研ぎ澄まされていたと語っていた。
グレイファントムがドーバー海峡を越えヨーロッパに差し掛かる頃、シロッコは自室にてある連邦の幹部を連絡を取っていた。
「ほう、君がそうしてくれると助かる。中々戦闘中にどうすることも困難だからな」
「ご心配なく閣下。成功の暁には席を用意していただければ」
「ああ。君みたいな優秀な人材を今まで眠らせていたことが連邦の重罪だ。ジャミトフと協力して私の力になって欲しい」
「はっ」
シロッコは通信を切り、自室を出た。すると通路を走るミハルの姿を見た。
シロッコは気になり後を付けた。すると通信室でどこかと通信しているミハルを見つけた。シロッコは声を掛けようかと思ったが、何を通信しているのか気になって物陰に潜め聞き耳を立てていた。
「・・・ええ。・・・はい。そうです。・・・わかりましたマ・クベさま・・・。はい。」
「ほう」
シロッコはミハルがジオンのスパイだと看破した。それを逆手にとって自分の思惑を達成しようと考えた。
ミハルは通信を終えて振り返るとそこにシロッコが立っていた。ミハルは戦慄した。
「・・・きか・・れてた・・・」
「そうだな。お粗末なもんだ」
シロッコは不敵に笑った。そして話を続けた。
「さて君は裏切り者だが、私の言うことに従ってもらえれば不問にしてやらんこともない」
「!!」
「もし、断るならば君と君の兄妹共々銃殺ものだな」
「・・・どうか、それだけは・・・」
「なら、承諾ととってよいかな」
ミハルは静かに頷いた。
そしてまたそのやり取りを見張る者がいた。
* オデッサ基地内 指令室 11.18 10:00
連邦のスパイより包囲中の連邦の部隊の配置が明らかになった。
マ・クベはキシリアより託され
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