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元虐められっ子の学園生活
お見合いなんてしたくない
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君!どうして教えてくれなかったんだ!』

何の話?

『今日、君の学校は修学旅行らしいじゃないか!
先程陽乃嬢から連絡があって初めてしったんだぞ!』

余計なことしやがって…!
俺は雪ノ下姉を一睨みして会話に集中する。

「いえ、俺は別に行きたくなかったので」

『そうはいかん!
君はいまから最寄のタクシーに乗って学校の方と合流するんだ!いいね?!』

「……了解しました」

そうして切れる通話。
そのまま携帯を仕舞い、雪ノ下姉を睨み付ける。

「どういうつもりですか?」

「やだなぁ、ちょっとしたお節介だよ。
私は雪乃ちゃんに良い思いで作って貰いたいしね?」

……どこまで勝手なんだこの女は…!

「何か暴動でも起こしてみようかな…」

「被害者は主に隼斗かな?」

「…ストーカーか何かなのか」

「侵害だなあ」

この女は、何処まで行っても人をおちょくるのは変わらない。

「いい加減スッキリしたらどうですかね?
知り合いが居ないところへ行くとか、見つからない場所を探してリフレッシュするとか」

「…迷惑だったかな」

「別に。
会うたびにふざけた作り顔されるのは弱冠…いやかなり腹が立ちますからね」

「…そっか。
じゃあ君と二人だけの時は普通でいようかな…」

「……良いんじゃないですかね。
誰に見られるを気にせずに、そう振る舞えれば尚良しですが」

「ふふ…それはまだちょっとね」

ふむ。
これが普通だと言うのなら、まぁ悪くはないと思う。

「では俺はこれで。
誰かさんのお陰でまたスケジュールを組み直さないと行けませんしね」

「あははは!良い思い出作ってきてね!
お姉さん、期待してるよ」

「アンタはもう少し自分の意見を出せよ。
誰かの良いなりなんぞ、生きてるとは言わないからな」

そう言って俺は走り出す。
一々タクシー引っ張ってたら金が勿体無いからな。

「っ……ホント、油断できない子だなぁ…ふふ」

雪ノ下陽乃は、そんな聞こえない呟きを俺の後ろに残して戻っていった。

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