6人のドラゴン
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いけいけぇ!!」
王者の圧倒的優勢に彼らのファンである観客たちのボルテージは最高潮に達していた。
「まずいわね」
「押されちゃってるよ〜」
試合の様子を魔水晶ビジョンで見ている医務室では、シャルルとセシリーが優勢から突如劣勢へとなってしまったシリルたちを見て心配している。
「ナツ・・・」
「シリル・・・」
ルーシィとウェンディは試合に出場している彼らを見て心配そうに表情を曇らせる。
「まだ始まったばかりだ。そう焦るもんじゃないよ」
ポーリュシカはルーシィとウェンディにそう言って聞かせる。
ウェンディは苦しそうなシリルを見て、両手を合わせて強く握りしめ、祈るように目を閉じた。
「俺はずっとあんたに憧れてたんだ」
ナツを攻め立てるスティングは彼に向かってそんなことを話し出す。
「ずっとあんたを越えることを目標として来た!!今が・・・その時!!」
「くっ!!」
「ナツ!!」
スティングに胸を叩かれまたしても飛ばされるナツ。グレイが思わず声を張り上げる。
「今の一撃。今までの攻撃とは様子が違うな」
エルザはたった今ナツを張り飛ばしたスティングの攻撃を分析し、何か気づいたようだった。
「ん?それはどういう・・・」
グレイはエルザが何を言いたいのかわからずにいる。しかしナツの方を見ると思わず驚愕する。
「なんだありゃ!?魔法陣みたいなが・・・」
スティングに叩かれた場所に白く光る魔法陣が刻まれている。
「ぐ・・・体が・・・動かねぇぞ」
魔法陣を刻まれたナツはどういうわけか全く身動きが取れず、反撃しようにも何も行動が起こせない。
「白き竜の爪は聖なる一撃。聖痕を刻まれた体は自由を奪われる」
そう、エルザの見立て通りさっきの一撃はナツを動かなくするための攻撃だったのである。
「これで俺は・・・あんたを越える」
スティングは両手に光を帯びさせ、一気にカタをつけようとしていた。
「ふっ!!オラ!!この!!」
こちらではガジルが影になり動き回るローグを鉄竜棍で何とかしようとしていた。だがやはりローグの動きを捉えられずにすべて交わされ、時おり攻撃に転じられるとそれを喰らってしまうの繰り返しであった。
「影の竜はその姿を見せず」
「チッ!!」
耳元で囁かれたガジルは体をそちらに向けるがそこにはローグの姿はすでになく、またまた背後を簡単に取られていた。
「確実に獲物を狩る!!」
ローグの爪がガジルの肩へと伸びていく。
「ほれ!!」
「くあっ!!」
グラシ
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