Fate/stay night
1157話
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しい顔をしている。
戦うとか、ランサーの方から言ってきたんだから、せめて戦う場所くらいはしっかりと考えておけよ。
「なら、学校のグラウンドがいいんじゃない? 最初にアークエネミーとランサーが戦った場所」
そう呟いたのは、居間に戻ってきた凜。
廊下の方にも話し声は聞こえていたのだろう。
凜の手に握られているのは、刀身の部分が奇妙に曲がりくねっている宝具、ルールブレイカー。
キャスターの真名解放のおかげで名前は分かっているが、未だにその宝具がどんな効果を持つか不明という、微妙な宝具だ。
何しろ、このルールブレイカーを使ってキャスターを刺して、赤い光が発した事から確実に効果を発揮したのは事実だが、キャスター本人はすぐに転移魔術でその場から消えた。
おかげで、どんな効果を発揮したのか全く不明なんだよな。
それをこの際、ランサーに使って確かめさせて貰おうと思っている訳だ。
「学校のグラウンドか。確かに広さ的には十分かもしれないけど、まだワカメの件で警察とかがいるんじゃないか?」
あれだけの大騒ぎだ。数日程度で警察が引き上げるとは思えない。
そう思って尋ねたんだが……
「問題ないわよ」
凜はあっさりとそう告げたのだった。
「元々あの件は綺礼が教会の力を使って警察に働きかけたものだから、向こうでも本腰を入れている筈もないし、今日の戦いで何かあっても、困るのは綺礼だけだもの」
うん? 何だか今の凜の言葉で少し、ほんの少しだけランサーが反応したように見えたけど……もしかして学校の件は知らなかったのか?
まぁ、学校には聖杯戦争に参加している半分以上のマスターやサーヴァントがいたからな。
迂闊に近づけなかったのは分かる。
ともあれ……
「学校が戦いの舞台になるのなら、俺としても文句はない。……ランサー、お前は?」
「俺も問題はない。じゃあ、早速行こうぜ!」
獰猛な笑みを浮かべて、ランサーはそう告げるのだった。
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