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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
三国同盟、その後の事
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ありません」
紫苑が首を横に振り、愛紗はではいったいなんなんだと尋ねる。
「事件じゃない?じゃあ、一体…」
すると、朱里が代わって返答する。
「遺跡です。それも、かなり昔のものだと」
「遺跡?そんなのあったか?」
一刀は首を傾げた。思えばこの世界に来てから遺跡といえるようなものと触れたことがなかった。
「人が入った形跡が何もありませんでした。おそらく新しく発見した遺跡です。現在桔梗と蒲公英ちゃんに斥候部隊を率いて調査に向かわせてます」
紫苑が説明する。
桔梗…名は厳顔。正史では黄忠と同様老将でありながら若い将にも引けを取らず活躍した勇将。この世界でもジジくさい口調…いや、これは失礼。紫苑と同じ年上女性タイプで酒好きの妖艶な女性。
そして蒲公英は馬岱。いたずら好きな小悪魔系少女で、翠の年下の従姉妹だ。
「遺跡か…ロマンが溢れるな」
一刀は歴史的観点については大いに興味がある。この世界の人間たちがいう天の世界…一刀が自分が生まれ育った現代地球にいたころ、『三国志』をはじめとした歴史書や兵法書を趣味として読んでいたほどだ。
「ろまん?」
愛紗が首を傾げる。ロマン、三国志の時代には存在しない言葉だから仕方がない。が、一刀も簡単に現代地球人らしさを捨て切れるわけでもない。きっとこの先も時代に合わない言葉を並べていくのだろう。
「俺も調査に参加したい。いいかな?」
興味が沸いた一刀は朱里と紫苑に調査への参加を願い出た。
「ご主人様自らですか?だめですよ!危なすぎます!」
朱里がびっくりして声を荒げる。それに同意した愛紗も意見を入れた。
「朱里の言うとおりです。ご主人様と桃香様は大切な盟主。いくら興味があるからと言って、何があるのかわからないじゃないですか」
「歴史とか結構好きだから、その遺跡にも興味があるんだ。頼むよ、な?」
お願い!と合掌して子供みたいに頼み込む一刀。それを聞き、若干ため息交じりで紫苑が口を開いた。
「護衛として、私たち将の中から選んでいただければ、よろしいではないですか?最近、桃香様の分もずっと働き詰めでしたから、一度くらいわがままを聞いてあげたいとは思いますし」
「紫苑!」
何を言い出すんだと愛紗が抗議した。主を危険な目に遭わせるのではないかと、彼女の忠誠心と愛がそれを許し難く思わせていた。それに今、桃香との子がいるのだ。万が一のことが起こり、父の顔も知らないまま育つなんてことはあってほしくない。
「愛紗ちゃん、気持ちはわかるわ。でもご主人様は一度お決めになったことを曲げるようなお方だったかしら?」
「う…」
思い当たる節はある。世間では悪逆の将とされた月と詠を保護したときがまさにそうだ。たとえ誰が何と言おうと、女ったらしと優しさゆえに二人を保護した一刀。しかしだからこそ自分たちもこうして一刀に
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