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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
三国同盟、その後の事
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っとひねくれてて、一刀の悪ふざけで『ツンツンツン子』というあだ名をつけられた、ボクっ娘ツンデレ少女。
この厨房にも料理人は大勢いる。だが月達を加えても、鈴々たち三人相手だと流石に手を焼いているようだ。いい加減控えて欲しいものである。
待つこと数分、愛紗もいることから、月は詠と共にちゃんと愛紗の分の昼飯もおぼんに乗せて持ってきてくれた。メニューは中華の定食セット。
「お、うまそう!」
「相変わらず見事だな、月」
月の作ってくれた料理を見て、二人はすぐにでも食べてみたい衝動に駆られる。
「えへへ…」
「月が下手なわけないでしょ」
嬉しそうに笑う月と、別段自分の手柄でもないのに自慢げに言う詠。よほど月が誇らしいようだ。
「よし、じゃ…いっただきます!」
手を合わせて箸を持ち、早速一刀は口の中に飯を放り込んだ。
(月、その…)
愛紗は月に小さく手招きした。なんだろうと思った月は、愛紗の声に耳を傾けてみると、愛紗は少し恥ずかしそうに彼女に言った。
(今度…私に料理を教えてくれないだろうか?)
(え?いいですけど…どうしたんです?)
(そ、それは…済まない。聞かないでくれ…)
一瞬だけ、愛紗が頬を染めたまま飯を美味しそうに平らげる一刀を見たのを月は見逃さなかった。ああなるほど、と月は理解した。彼女も主である一刀に料理を振舞ってあげたいのだ。それも以前のような失敗作ではない、れっきとした美味しいものを。くすくすと思わず月は笑った。
「ご主人様!いらっしゃいますか!?」
その時だった。バタン!と大きな音と共に、見るからにグラマラスな体をした女性と、はわわ!と帽子をかぶった小さな少女が慌てながら食堂に入ってきた。
「紫苑、それに朱里?」
愛紗が急な来訪に目を丸くする。
「どうしたんだ?朱里はともかく、紫苑までそんなに慌てて」
「ご主人様!」
ちゃっかりあわてんぼ扱いした一刀に対し、朱里と呼ばれた少女はむくれた。
紫苑…名は黄忠。蜀一番の弓の名手だ。娘に璃々という少女がいる。正史だと老将である影響か、この世界では一刀たちよりも年上の女性となっている。
朱里…名は諸葛亮。正史でもこの世界でも大陸でその名を轟かせた、伏竜と呼ばれし大軍師。しかし、普段はとても緊張しまくりのあわてんぼで、噛んでしまうこともよくあるため、『はわわ軍師』とも呼ばれている。
「ご主人様、こちらは歴史的大発見をお伝えに馳せ参じたというのに、おからかいにならないで」
紫苑がぴしゃりと厳しく主を叱る。
「歴史的大発見?一体何があった?事件か?」
目つきを変えた愛紗が尋ねる。この三国同盟が成り立ち、平和になってからまだ日が浅い。こんな時に事件を起こすような輩など愚かの極みだ。それとも、三国が同盟を組んだあの時攻めてきた、五胡の軍勢なのか?
「いえ、事件では
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