二十五章
最後の大戦(8)×決着からの外史脱出
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している本心は泣きながら助けを求めている。正統な歴史であってもそれは本来の歴史ではないし、いくつもの仮説により成り立っている方だ。その時現実世界にいる久遠の声が聞こえてきたが、それを支えるのも奏らの役目だ。
「『しなければならない』呪縛、か・・・・人とは何と愚かな生き物であろう。己自身で逃げ道を塞ぎ、己の手で己を窮地に追い込んでしまう。それに気付かず、苦悩し、苦悶し、気が付けば自らの手で己の心を殺す・・・・もっと他に手はないのかと、心に問いかけ、そして自ら間違った答えを出してしまう」
「ですがエーリカと縁を持った私達にも出来る事はありますが、間違っている事に気付いていないのであれば気付かせる事だと一真はこう言うでしょう。逃げ出すなら迎え入れてやれるし、悲鳴を上げているのなら肩を抱く事も出来ます。それが今私達が出来る事であり、それに気付いた善心であるエーリカを解放するには私達の祈りにより悪しき魂となった鎖を破壊する事が出来ます」
「そうだな。俺達は途中から入ってきたとしても、一真や久遠達が過ごした時間は間違いなく本物だ。聖槍よ、俺達の願いを叶える為、俺達の祈りを一真に届けさせろ!」
曹操が持つ聖槍が光出したかに思えば、ここにいる全員の祈りを届けさせる為にエーリカの精神世界に届けさせる。それが現時点での俺達の仕事であり、一真のフォローをするのが役目だとするなら今がチャンスだと思えた。
人間迷う時もあれば悩む事もあるし、本当の自分の思いを信じさせる事だ。人間には決められた役割など存在しないし、やらなければならない役割というのも存在しない。暗黒だった精神世界が、少しずつ本来の世界へと戻ろうとしていた事で一真が最後の審判を下そうとしていた。
「どうやらアイツらも気付いたようだが、お前は最早人間ではない存在だ。辛い時もあればやりたくない時もあるのは、逃げ出す事や放棄しても良い事だがお前にはあるのか?壁があれば避けるし、迂回して進む事だってあるが過ぎ去っていく一秒一秒の時間を、己で考えて選択し思い描いた事に生きるというのが人間だ。そうだよな!良心で本来のエーリカよ?」
『私は迷いや自分を受け入れる事で自分を認めて愛す事が出来る事を・・・・そして自分の存在を抱き締める事が出来るのは一真様や久遠様、一真隊全員からも抱き締められます』
「ええい!黙れ、私の心はお前と一心同体だ。『私はいつから貴方と一心同体なのですか?』何だと、私が滅ぶ事になれば自動的にお前も滅ぶ事になるがそれでいいのか」
「お前の気持ち、確かに受け取った。それに本来ある器を返してもらおうか、我が聖なる力により滅せよ!お前という歴史や過去の呪縛から解き放つ、我が光ともすればお前は闇だがどうやらお前というのを解き放つ時が来たようだ。我が剣、我が願いによりこの者を
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