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Last?orderは魔法少女ですか?
dream
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れ様です、ココアさん」
「お疲れチノちゃん!」
「始焉も、お疲れ様です」
「あぁ、お疲れ様」
体を伸ばすと実感が湧いてきた。
疲れた…………慣れないとやっぱり疲れるな。
珈琲の淹れ方を知らない俺の仕事は接客のみ。お客様のご注文やお家計を重点的にサポートした……つもりだ。
どうだったかな? 俺の接客対応?
接客業のバイトは何回か経験済みだが、喫茶店のバイトは初めてだ。
自分では解らなくても他人から見れば間違いと解るミスも有るかも知れない。
「チノちゃん……今日の俺の接客、大丈夫だったかな?」
「良かったですよ」
即答だった。
「え…………でも、俺、初めてだったしミスとかしなかった?」
「問題ありません。寧ろ完璧でした…………今日初めてであれ程動ければ即従業員です!」
「ほんと? よかった〜」
胸を撫で下ろした。
お世辞…………結構混じってる気がするけど目立ったミスは無かったって事だよな。なら、安心した。
「ココアさん…………今日はミスは少なかったです。ミスは少なかったです」
「2度も言った!? 」
明るい笑顔だ。
自然と引き寄せられる笑顔だ。
俺も……笑顔で懐かしい気分だ。
「さて、後片付けを始めましょう。
今日は始焉さんの歓迎会です!腕に寄りを掛けて料理します!」
「私も手伝うよ!」
「…………ココアさんはテレビでも観てて下さい」
「チノちゃん!? 私、いらない子だぁ!?」
うわぁぁぁぁ!!?
ココアは走って去っていった。
「俺も手伝うよ」
「始焉さんはゆっくりしてて下さい。
長旅でお疲れなのに仕事まで手伝って貰って……」
「大丈夫! ちょっと疲れたけどこの程度なら全然余裕だよ!
それに料理は一人で作るより皆で作った方が楽しいよ」
俺は気付かない内に笑顔だった。
案外、知乃の言った通りかも知れない。
人の好意は素直に受け取る。でも、それを受け取らないのも好意の内かも知れないと俺は思った。

――――――兄様、楽しそうですわ。

知乃は湖の大地の中央で呟き兄の感情を読み取る。
明らかな決定的な感情の変わり方に苛立ちを感じつつも知乃は兄を始焉を見守っている。
笑顔で……過去の自分達を重ね。
重なってしまった過去と現在、知乃は空を見上げる。

――――――この世界は兄様の世界、湖は過去の象徴……空は悲しみの色。

始焉の気分で変わる世界。
そんな世界で知乃は一人生き続ける。
いや、彷徨い続けていると言うべきか。
空を映した湖、晴れ渡る空、底の知れない湖の蒼さは罪の重さと例えられる。

――――――湖の蒼さは私達の罪の色。

――――――湖の深さは私達の罪の重さ。

もし、少女の願望を伝えられなら…………どらだけ楽な事か。
兄の願望を叶える為、自分を押
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