計算外
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ら悔やまれる
。
さて、どうしよう、まだ彼は奥の手を隠しているだろうか? 実はハッタリだと嬉しいが、もしも奥の手を隠しているかと考えると……そうアリシアは考えて、自分の後ろにいるシャーロットを見る。
デザイナーズチャイルドの噂は聞いていたし、以前接触したこともある。
だがこんな所で遭遇するとは思わなかったとアリシアは思いながら……決めた。
スカートの内側に隠していたある瓶を一本取り出して、その相手に投げつける。
陽の光で酸化して劣化してしまうのでスカートのに隠していた、その遮光用の色硝子茶色い小瓶とそれに入った液体。
それが地面に落ちると同時に割れて、そこから白い煙が噴き出し辺りを覆う。
「小癪な……」
そんな悪態が聞こえたが、この間も同じように待ってやるほどアリシアは愚かではない。
カチッと自分の中の何かが変化すると同時にアリシアの視界には、煙のない状態の世界が見える。
以前飛行船で旅をしていた頃も役に立つ自身の不思議な能力で、雲といった蒸気の様な水の粒、もしくは特定の蒸気を視界から消しされ、アリシアの目に映る。
特別なアリシアの能力で、母親と同じ力だと以前父に聞いたのを思い出しながらそれはすぐにアリシアの脳裏から消える。
いまはこの子を守らないといけない。
そう思ってシャーロットの手を引き、“蒸気振動剣”を起動させて自分の背面の壁を切る。
“蒸気振動剣”は切れ味は言いが何かを受け止めるのも、そして、こちらに飛んでくる物体の威力を殺すには向いていない。
これはただ切るのに優れた剣なのだから。
そして廃工場へと道が開けたその場所に、アリシアはシャーロットの手を引いて走り出したのだった。
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