巻ノ二十 三河入りその二
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幸村は自分自身のことを言った。
「御主達が譜代であろうとそうでなかろうと構わぬ」
「我等の場合は」
「別にそれでもですな」
「構うことはない」
「羽柴殿と違い」
「我等は共に戦い共に生き共に死ぬ間柄じゃ」
それが幸村と彼等の主従だというのだ。
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