暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生の水族館
第十幕その三
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「先生なら観てくれるだけで診察してくれるし」
「それならね」
「是非診察をして」
「今からお願いするよ」
「うん、それじゃあね」 
 先生はです、早速でした。
 ご夫婦を診察しました、そのうえでお二人に笑顔で言いました。
「夫婦共に健康だよ」
「それは何よりね」
「じゃあ大丈夫だね」
「うん、何の心配もいらないよ」
 また笑顔で言った先生でした。
「そのままいてもね」
「ええ、じゃあね」
「これからも夫婦で楽しく過ごさせてもらうね」
「そうしてくれると有り難いよ、それでだけれど」
 ここで、でした。先生はです。 
 アンコウさんのご夫婦です、こう言ったのでした。
「一つお願いがあるんだけれど」
「お願い?」
「お願いっていうと」
「実は君達以外の深海生物の診察もするんだけれど」
 それでもというのです。
「実は僕は全部の深海生物の言葉を知らないんだ」
「あら、そうなの」
「先生も知らないことがあるんだね」
「そうだよ、僕のいや人間の知識なんて僅かだよ」
 それこそというのです。
「皆に言ってるけれど大海の中のスプーン一杯だよ」
「先生みたいに博識な人いないのに」
「それでもなんだ」
「知らないことがあって」
「深海生物の言葉はなんだ」
「全部知らないんだ」
 またご夫婦に言うのでした。
「特にダイオウグソクムシ君のはね」
「あの何年も何も食べていない」
「彼の言葉をだね」
「彼の言葉を知ってるかな」
 あらためて尋ねた先生でした。
「君達は」
「僕が知ってるよ」
 ご主人が先生に答えました。
「それで他の深海生物の皆の言葉もね」
「あっ、そうなんだ」
「うちの人は博識なのよ」
 奥さんはにこりと笑って先生にご主人の自慢の言葉を言いました。
「深海の生きものの言葉ならね」
「全部知ってるんだ」
「この水族館にいる皆の言葉なら」
 それこそというのです。
「全部知ってるよ」
「それじゃあ教えてくれるかな」
「お安い御用だよ、それじゃあね」
 ご主人は先生に深海生物達の言葉を教えてあげました、先生はその言葉を英語の発音で書いてでした。
 覚えてです、ご主人に言いました。
「有り難う、それじゃあね」
「他の皆の診察もするんだね」
「そうさせてもらうよ」
「それじゃあね」
 こうしてでした、先生は深海生物の言葉も知ったのでした。そのうえで他の深海生物のコーナーに向かうのですが。
 動物の皆はです、こう先生に言いました。
「これでね」
「先生はまた知識を得たんだね」
「深海生物の言葉」
「それをなのね」
「うん、よかったよ」
 先生も笑顔で皆に応えます。
「これでグソクムシ君とも話が出来るよ」
「グソクムシっていうから」
 ガブガブ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ