第六十四話
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俺は様々な想いを受け止め、そして行かなければならない。
「ふふん。……やっとやる気をだしたか? ずっと黙り込んだままで、寝てるのかと思ったわ」
王女が腕組みをして俺を見下ろしている。
いつの間にか俺は床に座り込み俯いて何かを考えていたようだ。
「馬鹿は馬鹿なりにいろいろ考えているようだけれど、答えは出たかしら」
俺の心を見透かしたような顔で見下ろす王女。だがしかし、その笑顔は優しかった。
「うん。ごちゃごちゃ考えても仕方ないって思ったんだ。とにかくまだ敵がいるなら、それを斃す。それが俺の役目なんだってね」
「馬鹿だけにシンプルな答えだけど、悪くはないわね。……で、どうするの? 」
「とりあえず、街へ出る。現場も見たいし学校の状況も確認したいんだ」
「では、私も行くわ……でももう時間が時間だから、眠くて無理ね。行くなら今晩ね」
「了解したよ。姫の力を貸してくれ」
王女は頷いた。
とりあえず学校に行かなくちゃいけないし、今行ったところで証拠物件なんかとっくに警察が回収しているし、まだ事件が起こったばかりだから、野次馬も多いだろうな。
マスコミだってこんな事件に飛びつかない訳がない。周辺は人でいっぱいだろう。
探索なんてできるわけない。
慌てても仕方ない。
夜を待つしかないね。
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