暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1155話
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カウンターへと向かう。

「はい、えっと……3回だな」

 サービスカウンターで福引きをやっている店員の言葉に頷く。

「アーク、頼んだわよ。出来るだけいいのを引くのよ!」
「いや、福引きだからその辺はどうしようもないんじゃ……」
「何言ってるのよ。アークなら何とかなるに決まってるでしょ」
「……兄ちゃん、羨ましいのか、大変なのか分からないな。ともあれ、頑張ってくれや」

 福引きの店員が向けてくる、羨ましそうな中にも哀れみが入り交じっているという複雑な表情を向けられ、俺は福引きの球を出す機械? ……機械か、これ? ちょっと違うな。仕掛け? まぁ、ともかくそれに手を伸ばす。
 そうしてガラガラと一回転させると……最初に出て来たのは、緑の球。

「あたーりー! 4等、図書カード1000円分!」
『……微妙ね』

 凛、念話を使ってまで言わなくても、分かってるから。
 確かにいいか悪いかで考えれば、十分にいいだろう。
 けど、正直、何というか、こう……微妙? うん、やっぱり凛が正しい。

「ほら、次だ。まぁ、2回連続で当たりは出ねえと思うけどな」

 店員に促され、再び回し……

「うっそ、マジか……あたーりー! 2等、海鮮詰め合わせ4000円相当!」
『うおおおおおお!』

 周囲で、俺の様子を見ていた他の客達が大きく騒ぐ。
 うん、まぁ、2回連続で当たったし、驚きたくなる気持ちは分からないでもない。

「ほら、持ってけ泥棒! 3回目だ!」

 海鮮セットを受け取り、再び回し……最後の最後で出て来たのは、金色の球。

「うおおおおお、くそったれがぁっ! あたーりー! 特賞! 商品券5万円分だ!」
「やったわね!」

 図書カードとは比べものにならない額の商品券に、凛が喜び思わず俺へと抱きつく。
 ……学校の生徒と思しき人影とかが見てたけど……まぁ、それはそれって事にしておこう。
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