暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1155話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。……うん? じゃあ、あの時に?」
「ええ」

 凛が頷くが、俺には全く覚えがない。

「どこでだ?」
「夜になってから、金髪の男と話していた紫の髪の子よ」

 そう言われると、すぐに思い出す。
 何だか異様な雰囲気を発していた金髪の男と、その金髪の男と話していた紫の髪の女。
 それは思い出したんだが……

「え? あの女が桜? 凛の妹?」
「そ」

 短く一言で俺の問い掛けを肯定する凛。
 チラリと視線を綾子の方へと向けると、どうやらそれで正解らしく頷きを返される。
 そしてまた俺の視線は凛の方へと……より正確には凛の、人より若干ボリュームの少ない胸へと向けられ、凛の顔へ。再度胸へと視線を向け……

「え? 妹?」

 理解出来ないと首を傾げた瞬間、念動力が危険を察知して反射的に首を傾げる。
 次の瞬間、俺の顔があった場所を通り過ぎていく黒い何か……否、ガンド。
 改めて凛の方へと視線を向けると、そこでは笑みを浮かべつつも、額にくっきりとした血管を浮かび上がらせている。

「アークエネミー。あんた、今どこを見てたのかしら? ちょっと教えて貰える?」

 そんな笑顔のままで告げる凛に、ここで俺はようやくやってしまったと理解した。
 自分の胸にコンプレックスを持つ凛だけに、今の俺の言動はとても許せるものではなかったのだろう。
 ……ただ、弁明を言わせて貰うのなら、あの桜という女は冬服の上から見ても分かる程に胸が大きかった。
 それこそ、綾子に勝るとも劣らずといった具合に。
 ただ、それを正直に言えば凛が得意としているガンドが……いや、ガンド・マシンガンが叩き込まれるだろう。
 だからこそ、言葉を選びつつ口を開く。

「いや、間桐の家の食事は余程その桜って奴に合ったんだろうと思ってな」
「……ふぅん。まぁ、そういう事にしておいてあげる。けど、次はないから気をつけてね?」

 ニッコリと……それはもう、ニッッッッッコリとでも表現出来そうな笑みを浮かべる凛に、俺は頷く事しか出来なかった。
 それを視界の隅に捉えつつも、口を開く。

「そうなると、今夜はもう外には出ないのか?」

 現在の時刻は夕方の、まだ夕食も食べていない時間帯だ。
 今までの生活から考えると、夕食を済ませてから外に出てサーヴァントを探すというのをやっていたんだが……

「そう、ね。どうしようかしら。サーヴァントを探すにしても、もう倒すべき相手は今の時点だとランサーだけなのよね。そのランサーは中々姿を現さないし」
「じゃあ、止めるか?」

 今までは複数のサーヴァントを呼び寄せたり、遭遇したりする事を期待して夜に出歩いていたのだが、それがランサーだけに絞られるとなると、効率が悪すぎる。
 だが、凛はそん
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ