やはり恋愛経験皆無の俺が、恋愛について思考するのは間違っている
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ならんだろ」
確かにそう思うのが普通なのかも知れないが、あれは多分――
”コンコン”
「っ…どうぞ」
不意に扉がノックされて雪ノ下が反応する。
「ハロハロー」
入ってきたのは海老名だった。
海老名は何でもないように入室し、雪ノ下に促されるまま席へと座る。
「それでヒナ、どうしたの?」
「うん…実は戸部っちの事で相談があるんだけど…」
瞬間、由比ヶ浜に戦慄が走った。
「ととととと戸部っちがどうしたの!?」
動揺しすぎだろう。
「うん…戸部っちがね…戸部っち……」
「うんうん!」
「戸部っち…誘い受けだと思うのっ!」
のっ…のっ……のっ………。
響いた。物凄く響いた。
耳が痛い。目も当てられないほど痛くて見てられない。
鼻息荒くしてる海老名が怖い。
「え、えーっと…」
「最近隼人君やヒキタニ君と仲良くし過ぎてるっぽくて!
大岡君と大和君がフラストレーション!!
私はもっと爛れた関係が見たいのに、これじゃあトライアングルハートが台無しだよっ!」
「あー…それで?」
「最近戸部っち、ヒキタニ君とよく話してるじゃない?意味ありげな視線とか送っちゃって…ジュルリ。
あのね?誘うなら皆誘ってほしい。そして受け止めてあげてほしいの。
端的に言うと誘い受けて欲しいの」
「やだ、絶対嫌だ」
「なんなら鳴滝君でも良いんだよ?」
「俺と奴等の関係を知っているだろうが。
だいたい、葉山と仲良くなんて絶対に断る」
「対立関係にある二人がくんずほぐれつ…グフッ」
なぁんで真っ先にそっちの方向へ持っていくんだろうねこの子は?
「それで、依頼はなんなのかしら」
「あ、うん。
何か最近、皆がギクシャクしてるみたいでね…前みたいに仲良くできないかなって」
仲良く…ね。
そもそもあれらは仲が良かったのだろうか?
上面を保って話を合わせ、ご機嫌をうかがって流れに乗る。
自らの意思を持ち合わせず、ただ人気者である葉山隼人の近くにいると言うアドバンテージを求めている。
チェーンメールしかり、学園祭しかり。
こいつらの関係は見ていて不快なものを感じてきた。
「だ、男子にも色々あるんだよ…ほら、女子にだって話せない内容とかあるし」
だが、海老名はどうだろうか。
よく三浦とつるんでいるが、見てきた感じで言えば理解者が海老名だからと言うことぐらいか。
先程言った趣味の本音も確かに理由なのだろうが、俺からすればあの関係は海老名にとって余り関心のないものと言える。
ただそこに理解者である三浦がいて、その三浦が葉山に行為を寄せているから補助しているにすぎない。
「………」
「何か最近、皆ギクシャ
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