バトル・オブ・ドラゴンスレイヤー
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の分まで暴れてこい」
2人は俺たちがここに来たことで試合が近づいているのだと悟り、応援してくれる。それに対しナツさんは「おお」と俺は「はい」と返事をする。
「ウェンディいないみたいですし、俺先に行ってますね」
「ルーシィに声かけないのか?」
先にガジルさんの元に戻ろうとした俺にナツさんはそう言う。
「ルーシィさんはナツさんにお任せします」
「そうか。わかった」
ナツさんはルーシィさんの近くにいくと寝顔を覗くように椅子に座る。俺は彼女を起こさないように静かに扉を開け、闘技場の出入り口へと向かう。
「シリル!!」
俺の背中側から聞きたかった声が聞こえる。いつもずっとにいて、聞き慣れた可愛らしい声が。
俺はそちらの方に振り返るとそこにはやっぱりいた。ウェンディが。
「ウェンディ」
ウェンディは俺を見つけるとすぐに走ってきたのか、少し息を弾ませて俺の前に来る。
「あれ?シャルルとセシリーは?」
そんな彼女の後ろにも横にも一緒にルーシィさんの看病をしていたセシリーたちの姿がない。
「ルーシィさんに何か買ってくるってどこかにいっちゃった」
「そっか」
逆によかった。ウェンディと2人っきりの時間って最近ほとんどなかったし、こうしてゆっくり話すにはツンツンのシャルルとお騒がせなセシリーは邪魔なだけだ。
「いよいよだね」
「うん」
大魔闘演舞は5日間で行われる大会。今はまだ4日目のため最後という訳ではない。
だけど今日までの競技パートをやりバトルパートに入るという形は今日で終わりになるらしい。それに明日1日休日ということで日程が空くことになっている。
つまりはこれから行われる今日の最後の試合が1つの区切りなる。それも参加を決めてからずっと倒さなければならないと掲げてきた剣咬の虎が相手。中盤戦を締め括るのにこれ以上の敵はない。
「俺・・・必ず勝ってくるから」
「うん!!私、信じてるよ」
笑顔のウェンディを見て気持ちが昂ってくる。やっぱりこの子は元気を与えてくれる天使なのかもしれないと思ってしまう。
「じゃあ、行ってくるね」
俺も笑顔でそう言いウェンディに背を向けようとする。
「待って!!」
しかしウェンディはその俺を見るといきなり両手で俺の頬を押さえ、顔をそちらに向けさせる。そしてそのままウェンディは瞳を閉じた顔を近づかせ・・・
唇と唇を合わせてきた。
「!?」
あまりにいきなりだったので一瞬困惑してしまったが、思いの外すぐに冷静になれ、俺も目を閉じウェンディの体をより一層近づける。
どのくらいの時間だったのだろう、おそら
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