第1章:修正の始まり
第10話「和解」
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っ....そう、ですか。」
寂しそうな顔をする秋十君。どうやら、結構ここを気に入っていたみたいだ。
「ま、二度と来れないって訳じゃないさ。」
「...はい。」
とりあえず、ユーリちゃんやラウラ達にも伝えないとな。
「じゃあ、お世話になったな。」
「いや、こちらこそ。いい経験になった。」
俺とクラリッサが握手をしながらそう挨拶をする。
帰還するように言われたその翌日、俺たちはシュヴァルツェ・ハーゼの皆に見送られながら帰る事となった。
「あー、えーっと...お前に、渡しておきたい物があるんだ...。」
「...?俺にか?」
俺とクラリッサの近くでは、ラウラと秋十君がそんなやり取りをしている。
「...ナイフ?」
「な、何かお土産を持たせようと思ってな...。だが、何も思いつかなくて...とりあえず、私らしいものと言う訳で、その、ナイフを...。」
秋十君が渡されたのはサバイバルナイフ。きちんと手入れもしてあって、そこら辺にあるサバイバルナイフよりも鋭そうだ。
「ラウラらしいというかなんというか....ま、ありがとな?」
「う、うむ...。」
照れ臭そうにするラウラ。...見ていて和むな。
「...では、最後に記念に写真を撮っておきましょう。」
ふと提案するクラリッサ。なるほど。それはいいな。
「はい、じゃあ固まって固まってー。」
「あわわわわ...押さないでくださーい!」
早速カメラに収まるように固まる隊員たち。...集まられすぎてユーリちゃんが押し潰されそうになってるんだけど...。
「はい、三、二、一....。」
“カシャッ”と言う音と共に、シャッターが切られる。確認してみると、ちゃんと全員入ってある。
「うん。これでいいな。」
「...もう、行かれるのですか?」
「ああ。ちょっと名残惜しいけどな。」
クラリッサにそう返事をして、俺たちは飛び立つ。
「じゃあまた、どこかで!」
俺は手を振り、秋十君とユーリちゃんは一礼してから基地を後にする。
「結構、楽しかったですね。」
「そうですね〜。」
秋十君とユーリちゃんがそんな会話をしながら俺についてくる。
「(...二人共、会社が出来てからよく笑うようになったな...。)」
基地に居た時も結構笑っていた。多分、今まではいなかった仲のいい人達と楽しんだりすると言うのがなかったからだろう。
「(....二人には完全に笑顔が戻った。後は...。)」
世界の道筋を外した元凶をどうにかして、この世界をまた変えなきゃな。
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