8話 ガルマ大返し 11.10
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コ中尉、リュウ少尉、カイにハヤト、ジョン。みんな無事ですか」
「ああ無事だセイラさん」
アムロが答えた。セイラは良かったと言い、話を続けた。
「ミネソタにいる本隊より命令が下りました。至急帰還してください」
「了解した」
アムロたちはグレイファントムへ急ぎ帰投した。
グレイファントムはモビルスーツ隊の帰投と同時に緊急発進した。
艦橋へ急ぎ足で到着したアムロは命令についてブライトへ説明を求めた。
「艦長。命令とは」
「ああ。ミネソタでの本隊とガルマの大部隊が交戦した。かなりの激戦だそうだ。じりじりとダグラス司令の軍が押されている。敗色濃厚だそうだ」
ブライトは厳しい表情だった。そして話を続けた。
「しかし、ダグラス司令は別動隊でガルマの補給線を断とうとしているそうだ。あと3日前線が持てば勝てると見込んでいると本隊の見立てだ。それにはこの部隊の応援が必要だということで今ミネソタへ進路を取っている」
「戦闘開始したのはいつの話なんだ」
シロッコも艦橋に到着しており、ブライトに質問した。
「11日の13時からだ。我々の到着は翌12日の10時。戦場は広大な範囲で展開しているそうだ。参加したとしても本隊まで道のりが険しいだろう」
ダグラスの布陣している地図がガルマとの部隊想定配置と共にメインの大型モニターに映し出された。
それにはダグラスの本隊を鶴翼にて半包囲するように進軍するガルマの部隊とそれを守るためかつ交代補充の与力が10,20重と布陣していた。無理に突破を図るとグレイファントムの火力では包囲陣を突破する前に撃沈してしまうだろう。
「なんて分厚い布陣なんだ」
シロッコが呟いた。モニターを眺めた艦橋の皆が愕然とした。確かに敗色濃厚だった。
ガルマという司令官は近代兵器のモビルスーツがジオンの強みという考えよりコストパフォーマンスと合理性ある戦略戦術を考え、昔ながらの兵器をよく利用していた。その柔軟さがダグラスを苦しめていた。
「宇宙空間ならまだしも、重力ある地球ではモビルスーツの俊敏性は優位性にならず。戦車の火力でも10、20機で1機のモビルスーツを集中砲火で倒せる。空爆の方がさらに撃破容易い」
そうガルマは持論で部下たちに言っていた。
ある時、ギレンが地球侵略のためのモビルスーツを宇宙からの輸送するという話をガルマに持ち掛けたがガルマはそれをやんわり断った。
その理由を聞いたギレンは納得し、ガルマが求める必要なもの以外物資を輸送することはなかった。
ブライトは皆にとりあえずの作戦を告げた。
「一枚一枚・・・あの分厚い皮を薄く剥がしていく他ない。明日からは
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