8話 ガルマ大返し 11.10
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挑めない、後背からも困難。それなら燃料切れを狙うという戦法だった。しかし不安を思えテネスが代表で質問をした。
「将軍の部隊が我らが抜けて前線の維持が可能でしょうか?本隊が敗北してしまった場合小官らの動きが無為になってしまいます」
ダグラスは質問に回答した。
「やむなし。後方に下げているビック・トレーを使う。アレがそれなりに進軍の足止めになるだろう。事態は急を要する。グレイファントム隊にもアメリカ中央部の奇襲部隊の殲滅を命令してある。その隙に貴官らならば容易く回り込めるだろう。上手くいけばグレイファントム隊がこちらの本隊の支援に間に合う」
「そうですか。了解であります」
テネス達は敬礼をし各部隊へ戻っていった。
その途中テネスはウォルフとキッシンガムに声を掛けた。
「なあ。将軍自ら囮になるとは尋常ではない。どう思う、ウォルフ、キッシンガム」
色黒で青い髪と端麗な顔つきなウォルフが答えた。
「そうだな。将軍は常に死地に心を置いているようだ」
金色短髪の白人青年のキッシンガムもダグラスとの付き合いが長い分、代弁して答えた。
「将軍は前線に兵士をおいて自ら安全な場所にいるということを好まない気質でな。故に闘将と呼ばれその姿は兵士たちの心の拠り所になっている。まあ司令官としてはちょっと不向きかもな」
そうかとテネスが答えた。
「まあ、頼りになる大将というものはいいものだな。ああいうひとには生き残ってもらいたいものだ。オレたちが全力を尽くし期待に応えねば・・・」
テネスの言葉に2人とも頷いた。
* コロラド上空 グレイファントム 11.11 13:00
ダグラス司令の命を受け、ブライトたちは奇襲部隊の処理のためカンザスへ移動していた。
その航路思いもかけない戦果を挙げることができた。北上してきた奇襲部隊を撃退したことであった。
司令部にも報告し、その報告を聞いたダグラスは満足していた。
ブライトは艦橋の艦長席に座り各々の報告を聞いては指示を出していた。
すぐそばにアムロとシロッコを始めとしたパイロットたちが屯していた。
カイがセイラにコーヒーを差し入れていた。
「よう、セイラさん。コーヒーでもいかが」
「あら、ありがと。気が利かない男だと思っていたのに」
「ひどいなあ。こう見えても私は紳士です」
カイは紳士らしく手を前にしてお辞儀をした。
その姿にセイラは笑った。
「フフフ、面白いわ」
「ハハ、やっと笑ったか。セイラさんは結構堅物だと思っていたから」
「まあ、ハッキリ言っては女性にモテないわよ」
「フン、オレの良さを知る女性なんて星の数程いるさ。たまたまここにいなかっただけ
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