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座敷牢
4部分:第四章
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その片目の男の子を見たまま金之助に答えた。
「これはだ。息子だ」
「御子息だったのですか」
「生まれた頃からこうだった」
 このことも話すのだった。
「本来は跡継ぎになる予定だった」
「跡継ぎにですか」
「そうだ、跡継ぎになる予定だった」
「そうだったのですか」
「しかしこうではだ」
 とてもだというのである。その片目片腕で両足がない。しかも白痴ではというのだ。

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