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歌集「春雪花」
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 答えなく

  暁に落とす

    溜め息の

 諦め切れぬ

   恋ぞつのりし



 この彼への想い…答えなぞ出ないと分かっていても、つい…考えてしまう…。

 伝えれば答えは出るだろう…。
 しかし、それはきっと…心が裂かれるようなものとなるに違いない…。

 そんなことを延々と考え、霞む暁に溜め息を吐いた…。

 諦め切れないそんな恋は…君を想い…つのるばかり…。


 淋しいよ…。



 夕暮れを

  見なば侘しき

   枯れ芒

 わが身虚しく

     思ふ頃かな



 淡い雲から落ちる夕の光…。
 そんな幽かな夕暮れに、枯れ果てたすすきが風に揺らされ…かさかさと音をたてた…。

 そのすすきを見た時…私もあっという間に老いて、独り寂しく消えゆくのかと思い…自分が虚しくなってしまった…。

 願わくは…彼の笑顔を見て逝きたいものだ…。




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