第5章
冥界合宿のヘルキャット
第99話 修行、始まります!
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いのは嫌です……!……けれど、猫又の力は使いたくない……!神楽の様に使える自信がありません……!……もし、使って姉様の様になったら……嫌です……!………あんなのは嫌……!」
初めて小猫ちゃんのこんな泣き顔を見た。
部長は泣いている小猫ちゃんを優しく抱く。
「小猫ちゃんと私は猫又の中でも最強の種族、猫?の生き残りです。仙術をも使いこなす上級妖怪の末裔です。ですが、仙術を使うと世界に漂う邪気や悪意を取り込み易くなります。力のある猫?の場合はその力に呑み込まれてしまい易いんです。私とお姉ちゃんは幸い、そうならずに済んでますけど……」
それで小猫ちゃんのお姉さんは暴走したって訳か。
「とにかく、今は体を休めなさい。これは主としての命令よ」
「……はい」
「行きましょう、イッセー」
「でも……」
「小猫は今、懸命に自分の存在と力に向き合っているの。こればかりは小猫自身で答えを出すしかないわ」
「分かりました」
「神楽、小猫の事をお願いね」
「はい」
そうして、俺と部長は小猫ちゃんの部屋をあ出て行く。
「小猫の事を心配してくれてありがとう」
「いえ」
「修行、頑張るのよ」
「はい!」
それぞれの戦いがあって、それぞれの修行があって、それぞれ超えなきゃいけない壁がある。明日夏も小猫ちゃんも部長もみんな今、それに向き合っている。
よし!気合いが入った!俺も俺にしかできない修行を超えてやるぜ!
俺はその日ぐっすり眠った後、朝一に明日夏よりも早くあの山に戻った。
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