Fate/stay night
1153話
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たけど、代償が必要な事を忘れないでね」
家を失った桜とかいう人物を自分の家に泊めている以上、衛宮がその女に好意を抱いているのは確実だろう。
俺や凛の関係を考えれば、もしかしてそういう関係になっているかもしれないというのは否定出来ない事実だ。
……凛と関係がある以上、迂闊な事は言えないが。
で、当然衛宮にとってはセイバーもまた同様に大事な女――恋愛感情云々を抜きにして――な訳で、そうなればどっちを助けるかというのは悩みどころだろう。
まさか、セイバーとライダーを俺に襲わせて力尽くで……なんて真似は出来ないだろうし。
少し前であれば、もしかしたらその可能性はあったかもしれない。だが、今の俺は混沌精霊というスキルを使用可能になっており、幻想種でもあるグリフィンドラゴンすらも召喚可能になっている。
もし強行して、俺を倒せればいい。
だが、もし失敗すれば……まず間違いなく桜とかいう女の命運は尽きる。
……まぁ、凛の性格を考えれば、結果的にはそんな事にはならないと思うが。
結局その後は衛宮にしてもそう簡単に決断出来る訳でもなく、話は流れてその場で解散となる。
衛宮達はまだイリヤと話す事があるらしく城に残ったが、俺と凛はその場を後にして城を出て行く。
『……』
お互いが特に何を話すでもなく、森を出る道を無言で歩く。
その際、森から出た場所でどこぞの青いサーヴァントの姿を見つけたが、ここに来る前に今日は出掛ける用事があるという話をしたので、様子を見に来ても特におかしなところはないだろう。
そう判断し、その件は後で凛に話すとして……タクシーを呼ぶのも時間の無駄だという事で、俺は凛を横抱きにしながら道を駆ける。
本人はかなり恥ずかしかったのか、頬を真っ赤にしていたが。
身体を重ねた仲だし、特に誰かに見られている訳でもなかったんだけどな。
転移魔術を使えば良かったのかもしれないけど、凛の照れた顔を見る事が出来たので良しとする。
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