Fate/stay night
1153話
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にいる訳ではありません」
「セイバーの言いたい事も分かるが、このスライムの特性はこれだけじゃない」
そう告げ、座っていた椅子から立ち上がって、セイバー達に背を向けて立つ。
……俺が立ち上がった際にセイバー、ライダー、リズとかいうメイドが警戒した様子を見せていたが、そこまで信用ないか?
まぁ、何だかんだで今回の聖杯戦争で脱落したサーヴァント3人は全て俺の手で倒されてるんだし、信用しろって方が無理か。
そんな思いを抱きつつ、口を開く。
「誰でもいいから、俺の方を指さしてくれ。ああ、ついでに凛も見えないようにな」
「は? はぁ、まぁ、構いませんが」
戸惑ったように口を開くセイバーだったが、テーブルの上に残っているスライムの温度感知を使い、俺を指さした人物の名前を告げる。
「ライダーと、リズとかいうメイドだな」
『っ!?』
数人が思わず息を呑む音が聞こえてきた。
「まぁ、こんな具合だ。俺のスライムは温度や音で察知する事が出来る。これがあれば、心臓に寄生している蟲を正確に把握する事は難しくない。ただ、問題があるとすれば……」
「問題があるとすれば?」
真剣な表情で問い掛けてくる衛宮に、俺は再び席に座りながら言葉を続ける。
「俺が出来るのは、あくまでも物理的な排除のみだって事だ。例えば、魔術的な何かが仕掛けられていた場合はスライムではどうしようもない」
奥の手として吸収もあるけど、蟲が消えたのをトリガーとして働くトラップ的な置き土産の類がないとも限らない。
臓硯って奴の性格は知らないが、話を聞いた限りだと相当下種らしいし。
または、心臓と蟲が完全に一体化していた場合、もしかしたら蟲だけではなく心臓そのものをも吸収してしまう可能性もある。
「……じゃあ、結局駄目じゃないか」
「慌てるな。そこでアインツベルンだ。その桜って奴の身体を作る事自体は難しくないんだろ? 難しいのは、桜って奴の意識をそっちのホムンクルスに移したりする事で」
「……ええ」
不承不承告げてくるイリヤ。
俺に対して思うところがある以上に、アインツベルンの技術をあまり広めたくないってのもあるんだろう。
「なら話はそう難しくはない。手段は2つ。まず1つ目は、俺がスライムでその桜とかいう奴の体内に触手を伸ばして、臓硯を始末する。もし失敗……というか、さっきも言ったように魔術的な置き土産がある場合は、ホムンクルスの心臓を移植する。ああ、最初からいざという時の事を考えるのなら、切開してからスライムで臓硯を処分するといのもいいかもしれないな。2つめは、最初から臓硯をどうにかするって事を考えないで、そのままホムンクルスの心臓を移植する。……どうだ?」
「無理よ」
真っ先に否定の言葉を口にした
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