暁 〜小説投稿サイト〜
伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第十一話 広がる波紋
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恋愛には晩生ですわね」
「や、やかまし! そういうエリカかてレッドに体触らせたこともないやろ? お互い様やん!」
「どうしてそんな事わかるんですか……」
「お、当たった。ウチの勘はよう当たるわー」

 アカネは少々得意げに話す。

「もう……からかうおつもりなら切りますわよ!」

 エリカは照れ隠しとばかりに少しだけ語気を強めた。

「わわ。そないな事で怒らんといてよ」
「ハァ……。何にしても、私そろそろお夕食を作らないといけないので切りますわね」
「ん、ほんならしゃーないな……。また進展あったら電話するで」
「あの……。アカネさんは私以外にもお友達は多くいらっしゃるでしょう? どうして私にばかり……。あ、いえ別に迷惑とかそういう意味で言ってるわけではないですよ?」

 エリカは最大限気を遣っている口調で話す。純粋に疑問なだけなようだ。

「どうしてもこうしてもあらへんよ。ウチがツクシの事好きなん知ってるんわエリカとレッドしかおらん。下手に広められでもしたらウチ一応芸能人やし困るしな。それに……」
「それに?」
「エリカと話してると落ち着くんよ。コガネ……というかウチの周りにはエリカみたいに普段落ち着いてる人はあまりおらんしね。そういうせっかちなとこ含めてコガネの良さやとウチは思うとるけど。そないな事でなんちゅーか新鮮なんよねアンタみたいな女の子って」
「へぇ……そうなのですか」

 エリカは少々意外だったのか大きく息をついている。

「せやねん。もしやけどこれがレッドだけしか知らんかったら胸の内にしまうんの辛なって誰かに話したかもしれんのよ」
「マツバさんですか?」
「いやいや異性にこんなん話せる勇気はあらへんって。それにあいつはここ最近忙しそうにしてたから会う機会もなかなかあらんかったしなー。そんで挙句の果てにあないな事なって……」

 アカネの声調が段々と暗くなっていく。

「左様ですね……。私としてもマツバさんの身は案じてますわ。どうにかワタルさんが救い出してくれれば宜しいのですが」
「そか……。マツバもそれ聞いたらさぞかし喜ぶと思うで」
「あら、そんなにですか?」

 エリカからすればひと月ほど前にエンジュシティで漸くポケギアの番号を交換したというだけの間柄である。そんな彼女からすればアカネの表現が少々過剰に思えたのも無理はない。
 不意に突っ込まれたアカネは一瞬だけ言いよどんだ。

「あ、いや、そのな……。男なら誰だって女からどんな形であれ自分を思ってくれればそりゃーもう飛び切り喜ぶものなんやって! エリカやウチみたいな器量よしならそらもうひとしおよ!」
「何をそんなに慌てていらっしゃるのか分かりかねますが……。ま、まぁ確かにそうかもしれませんわね」

 エリカは最
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