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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第十話 春の嵐
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、売られた喧嘩は買おう」
「伝説のトレーナーだかなんだか知らないが、新婚気取りでチャラチャラしたトレーナーなんかに負けるもんか!レッド!俺は必ずお前を倒す」
「その威勢……いつまで続くかな……。ま、気迫があるのは良い事だ。行け! バクフーン!」

―――――――――――――

「2体撃破……全く高が知れる。ゴールドというトレーナーだって半分は倒したぞ」

 シルバーはその名を聞くと目を明らかにいからせて

「あいつの名前を出すな!」

 と強がった様子で返す。

「負けといて指図される謂れはないね。何だ? 知り合いなのか?」
「私の情報ですとゴールドさんを一方的にライバル視していられるそうですわね」

 エリカはこっそりとレッドに伝えた。

「ふーん、なるほど。一方的にライバル視ねぇ……」

 レッドは、蔑視の目線をシルバーに向ける。

「……」
「通りでゴールドから名前を聞かない訳だ。つまりどういう事か分かるか? 君はゴールドから歯牙にも気にかけられてないってことだ」

 レッドはそう強く言い放った。が、エリカの一言は更に辛辣なものである。

「ポケモンを物のごとく扱っているシルバーさんにはいつまで経っても、レッドさんやゴールドさんには勝てないでしょうね……」
「負けた貴方に何が分かる?」

 シルバーは悪あがきのつもりで、エリカに突っかかる。

「あら、あの時の私が本気だったとでも?」
「どういうことだ?」

 レッドは静かに言う。

「エリカは伊達に一緒についたきたわけじゃない」

 レッドはエリカの承諾を貰ってから彼女からバッジケースを受け取り、シルバーの真正面で開いて見せ

「この通りバッジもしっかり貰ってるからな。お前が挑んできた時と実力は雲泥の差だと思うぞ」
「……!!」

 シルバーは目を細めた。明らかに動揺している。

「それでなくても私達ジムリーダーには8つのバッジを集めに来た手加減用と、再戦もしくは一地方以上跨いでこられている時の本気用と2つのパーティがあるのです。私達は夫のいたおかげて全員本気用のパーティでしたけどね」
「それを一緒に突破してきたんだ。手加減パーティに勝ったぐらいで粋がってるんじゃ……まだまだだね」

 レッドはそうシルバーを(たしな)めた。

「!!」

 シルバーは居心地は悪くなったのか、一目散に逃げていく。

「心の弱い子です事」
「そんな事より長老の所に行かないと……」

―龍の穴 祠―

 祠に着くと、二人は長老に歓迎され、それと共に察したようである。
 
「よくぞ参られた。何イブキに言われたのじゃろう。困ったもんじゃ全く……」

 長老はそう言うと、深くため息をついている。

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