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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第十話 春の嵐
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モンを休ませないと……」

 三人は困惑の中、とりあえずポケモンセンターへ向かった。

―――――――――

―午後3時 ポケモンリーグ―

 総動員令発動の少し前、エンジュシティ占拠の第一報がリーグに飛び込んできたときの話である。

「落ち着いてゆっくり話すんだ。一体何が起こったんだい」

 理事長のワタルは急報を持ってきた委員に対してそう優しく言った。
 息を落ち着かせて委員は言う。

「ロケット団がエンジュシティを占領し、我々に対して宣戦布告を表明しました」
「な、なんだって!?」

 ワタルとシロナはその知らせに大きく目を見開いた。
 先手を打たれた格好である。

「ちょ、ちょっと待って。どうしてエンジュが占拠されるまで何の報告もなかったの?」

 シロナが委員に尋ねる。

「恐らくですがロケット団はエンジュシティに繋がるゲートを速やかに封鎖し、情報を厳しく統制したのではないのでしょうか……」
「それにしたって全く報告が無いなんておかしいと思うけれど……」
「待って、君の意見が正しかったとしてどうしてエンジュが占領されたって分かったのかい?」

 今度はワタルが尋ねる。

「はい。それはエンジュ市庁舎よりロケット団の幹部と名乗る人物からリーグ本部へ入電があったからです。本部のパソコンに送られた画像にもマツバジムリーダーが捕縛されているものが送られました。これがそれです」

 委員は懐から一枚の写真をワタルに渡す。

「な……なんということだ……。と、とにかく今のところはカントーとジョウト限定で総動員令を発令する! ジョウトのジムリーダーはジムへの待機、カントーのジムリーダー及び四天王はすぐさまリーグに来るように伝えてくれ!」
「はい! 了解しました! あと、これを伝えてきた幹部と名乗る人物から理事長に繋ぐよう要求しているのですがどういたします?」

 委員がワタルに尋ねる。

「すぐにそうしてくれ」
「分かりました。では!」

 そう言って委員は理事長室を出て行った。

「理事長、私はどうすれば良いですか?」

 シロナがワタルに尋ねる。

「すぐにシンオウリーグに戻ってホウエン及びシンオウ地方のジムリーダーや四天王にもすぐに総動員令に応じられる準備を整えるよう要請しておくよう根回しを頼むよ」
「承知いたしました。すぐさまリーグに戻ります!」

 シロナがそう言って踵を返すと、机上の電話機が鳴り響いた。
 ワタルはすぐさま受話器をとる。

「理事長のワタルだ。話は聞かせてもらった。君たち、なんてとんでもないことをするんだ!」

 ワタルは電話の相手に対してあらん限りの怒りをぶつける。

「貴方と善悪の論争をする暇はありません。私はロケ
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