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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第八話(下) 赤き心は挫けない
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本州から離れた場所にある町。
小さな所ではあるが、海の潮風によって育まれた干物はタンバ名物である。
ゆったりとした雰囲気の街で、最近内陸部にサファリゾーンができたらしい。カントージョウトの唯一の体育大学、タンバ大が建てられてるのもここである。
北部の砂浜は練習場。
―4月8日 午後1時 タンバシティ―
町に到着し、ポケモンセンターで手持ちたちを休ませると二人は早速ジムに向かった。
―タンバシティ ポケモンジム―
しかし、ジムには張り紙が貼られていた。
「また張り紙ですね。なかなかに力強い字体ですわ」
―稽古中。用のある人は北の砂浜まで―
「うわー、結構面倒なとこまで……仕方ない行こう!」
―タンバシティ 北の砂浜―
「エッホエッホ!」
「あと何周?」
「58周さ」
「この砂浜100周は辛い!」
などと空手王達が話していると、
「コルァ! そこ! 余計な口挟むな! 追加するぞ!!」
師範代の叱責が飛んできた。
「へーい」
この空手王達は皆タンバ大の学生である。
その頃シジマは……
「おぅ、いいぞ! シバ! もっと突いてくれ!」
「シジマ先輩! 俺もう(アッー!)す!」
(ニャニャニャー)の世界に興じていた。
さて、その一方、レッドとエリカは北部の砂浜に辿り着いていた。
「あの、すみません」
エリカが師範代に話しかけた。
「貴女はもしや……。エ……エリカさん!? 何故このようなむさ苦しい所に」
師範代は狼狽しながら言う。
気持ちが逸っているレッドは少々強い言い方で詰め寄る。
「リーダーのシジマさんを探している! どこにいるか教えて下さい」
「シジマ師範ならそこの洞窟ッス。ただ、今はやめたほうが」
師範代が洞窟の方向を指差すや否や、レッドはその方向に飛んでいった。
「もうおりませんわよ」
「素早い。内のサークルに欲しいな」
―洞穴―
「あのー、すみません! ジムの挑せ……あ」
「!?」
その瞬間、洞穴は凍った空気になった。
「すみませんでした! ごゆっくりとお楽しみください!!」
レッドは深々と頭を下げて早々に立ち去ろうとした。が、
「何だレッドか! 久しぶりだな。交じるか?」
と、シバが気さくに笑いながら冗談半分に話しかけてきた。
「いや、勘弁して下さい。童貞卒業もまだなのに……」
「嘘をつくな。あんな別嬪さんがずっと一緒で事を起こさないなど有り得るか!」
シジマは闊達に高笑いしながら言う。
したくてもエリカが拒絶しているのだから出来ないのであるが、そんな個人的な事情まで話す気にはなれなかった。
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