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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第八話(上) 苦難と心と
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彼女は目をいからせ強めの口調で注意した。
リザードンはジェスチャーで違うことを訴える。
「あら……? 私の早とちりだったのかしら……。ごめんなさい。どうもレッドさんの持たれているポケモンって食欲旺盛な方が多くてつい勘違いを」
エリカは深々と頭を下げる。その後、お茶を出した。
リザードンはお茶を啜りながら
「カビ坊もいるし分からないでもないが……。あぁおいし」
「ふぅ……。それにしてもどうして本を触ろうとしたのです?」
「いやそりゃどんなことが書いてあるのか気になったからだが……」
リザードンの返答にエリカは目を丸くする。
「えぇ!? この本はカール・ベネディクトという方が第二次世界大戦後、日本を調査する為に……(5分後)……という岡目八目という言葉がぴったり似合う内容の本なのですが」
「うーむ……よく分からんが難しい本という事か」
「えぇ。それにしてもレッドさんの手持ちからこのような本に興味をもつポケモンが現れるとは……。リザードン。もしかして読書……というか勉強は好きな方でしたか?」
エリカの質問に対し、リザードンは快活に
「研究所にいた頃オーキドの爺さんから少しだけ勉強を教えて貰ってたんだが、その時は楽しかった。ゼニガメは聞いてるふりして爺さんのふざけた似顔絵とか描いて落書きばっかしてたし、フシギダネに至ってはずっと寝てたけどな。「ヒトカゲは偉いのー」と何度か褒めてくれたっけか」
「左様ですか……。これは何か可能性がありそうですわね」
その後、リザードンは何冊かエリカが持参していた本から比較的簡単なものを読み、分からない語句があったらそのたびに彼女に尋ねて教えて貰った。
いつしか彼はエリカの事を『先生』と呼ぶようになり、レッドの手持ちの中では一番懐くポケモンとなっていき。同時に一番賢いポケモンとなった。
―午後10時30分 38番道路―
さて、18時から22時まで手持ちを遊ばせた後、ボールに戻して、例によってレッドが先に寝ている。
エリカは、レッドが寝静まったのを見計らってその場を少し離れる。適当な岩の上に腰掛けてポケギアで親友のナツメに電話をかけた。二人は定期的に連絡を取り合っている。
「もしもし、ナツメさん?」
「エリカね。今日もお疲れ様。今どこにいるの?」
他愛もない世間話のあと、エリカは本題を切り出す。
「私は、本当にあの人とやっていけるのでしょうか……」
「あの人って……まあ、レッド以外考えられないわね。どうしたの急に」
エリカは今日レッドに言われたことを話した。
「それって。もしかしてレッドの方にはバレちゃってるんじゃないの? あんたの好意が全部偽のものだってこと……」
「全部というと語弊があ
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