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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第七話 大姦の蠢動
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ヤナギの圧倒的な実力の前に呆然としていると
「……、そんなものだったか」
その言葉がレッドを奮い立たせた。
が、行き過ぎた衝動は同時に見誤る原因にもなる。
「行け!バクフーン!」
エリカもそれに続いてポケモンを出す。
「おいでなさい! ダーテング!」
ダーテングはボールから出ると手に持つ椛状の扇を構え、臨戦態勢に入る。
「ジュゴン、潜れ!」
ヤナギが指示するとジュゴンはフィールドを池のようにし素早く潜る。
「戻れ、ユキノオー」
ヤナギは炎タイプが出て旗色悪しと見たのか、ユキノオーを引っ込める。
二人は次に何を出すのか警戒する。
「行け! パルシェン!」
パルシェンは輝く二枚貝を誇示するかのごとく悠然とフィールドに立つ。
レッドはこの時点で、相手は水タイプを多用することにより弱点を埋めようとしていると推測。しかし、エリカの方はといえば
「戻りなさい、ダーテング。おいでなさい、ルンパッパ!」
この状況ならばダーテングに日本晴れをさせてもいい筈である。
レッドはエリカの行動の意味をすぐには推察できなかった。
「バクフーン! パルシェンに雷パンチだ!」
レッドは疑念を抱いたまま、そうバクフーンに指示する。
彼女はわずかに眉をしかめた。まるで、それは死ににいくようなものであると言いたげなように。
「心の底から痺れてしまいな!」
バクフーンはそう言いながら迅速に電撃をまとった拳をパルシェンに叩き込む。
しかし、ナパーム弾を喰らっても耐え切る鋼鉄とも言うべき貝にそのような攻撃など無謀に等しい。鈍い音が響いたがパルシェンは平然とした顔でいる。
バクフーンへの反動は大きく、手を赤くしながら必死に耐えている様子だ。
「他愛も無い……。パルシェン! 雨乞いだ」
フィールドは雨状態になる。ここでレッドはエリカの行動の意味に気づいた。
しかし、レッドが気づいた頃には時既に遅く
「ジュゴン!」
ヤナギが指示すると、水をまとったジュゴンが砲弾のごとくバクフーンの背後に突撃する。
バクフーンはあまりに咄嗟の事の上に手の痛みが引くのを待っていた事も重なり、まともに技を喰らってしまう。
バクフーンは押し出されるかのようにフィールドの端まで吹っ飛ばされた。
著しく体力を消耗したが、まだ戦える状況ではある。
この状況を見かねたのか、エリカはそっとレッドに耳打ちする。
「貴方、今の状況を見るに炎ポケモンは限りなく不利ですわ。ここは相手の流れに乗りましょう」
エリカの耳打ちにレッドは
「確かに……この状況で日本晴れをしてもすぐに雨に変えられる。だけど、どうすれば……!」
こ
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