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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第五話 茜の空
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キキョウシティを出た二人は32番道路、つながりの洞窟、33番道路を2週間かかって進む。ヒワダに着いた頃にはヒノアラシはマグマラシに、チコリータはベイリーフに進化していて、レベルもそれぞれ26となっていた。
―ヒワダタウン―
紀伊半島の深い森の中に存在する集落。
静かな町で、ヤドンの住処になっていたりして自然豊かな場所である。
カモネギが作るスミ職人の家、ボール職人のガンテツの家があったりと職人達の集う集落でもある。
―3月11日 18時 ヒワダタウン―
町を歩きながら話していると、白髪の堅そうな印象の親父さんが話しかけてきた。
「おお、アンタ達もしかしてレッド君とエリカちゃんか?」
親父さんは存外、快活に話しかけてきた。
「はぁ。そちらはどちら様でしょうか」
レッドは素っ気無く答えたが、エリカの反応は違う。
「もしかしてボール職人のガンテツさんでございましょうか?」
エリカの言葉に対して、ガンテツと呼ばれた人物は頬を緩ませ
「おー、ワシを知っとるのか! こんな若いねぇちゃんに名前をおぼえてもらえるなどワシは幸せ者や……」
ガンテツは満足げに頷く。
「せっかく来たんや。もう遅いし今日は家で泊まっていかんか?」
「そんな! お邪魔になるのではありませんか?」
エリカは遠慮がちにそう言った。
「とんでもない! それに、孫は二人の大ファンでもあってのー。この機会に一度会ってもらえんかなーとも思ったんやが」
「左様ですか……。貴方、どう致しますか?」
事情を訊きだしたエリカはレッドに尋ねる。
「……。丁度ポケセンにも飽きてきた頃ですし。お言葉に甘えさせて頂きましょう」
そういうことでレッドとエリカはガンテツの家で宿泊する事になった。
ガンテツの家は茅葺で屋根は本を伏せたような斜面を特徴とする切妻造という特徴を持つ古風ながらも典型的な日本家屋だった。
―同日 午後9時 ガンテツ宅―
同居している孫と一緒に夕食を済ませ、二人が茶の間で寛いでいると、ガンテツが話しかけてくる。
「あんたら明日はどうするんや?」
「ジムに挑戦ですかね」
レッドがそう言うとガンテツは即答した。
「ジムか、そりゃ無理やわ」
予想外の返答にレッドは驚きを隠せず、続いて尋ねる。
「どうしてです?」
「ツクシがエンジュ大学受験の為に、半年前から集中したい言うことで高校があるコガネシティの方までいったんや。代役もいないからジムは当分閉鎖中なのじゃ」
それに対して疑問を持ったのかエリカが尋ねる。エンジュ大学はタマムシ大学と並ぶ難関大である。
「しかし、エンジュ大の入試は後期を鑑みたうえでも例年
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