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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第五話 茜の空
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か? その術を学ぶ事に、心血を注がれたのですか?」
エリカは正攻法では無理だと悟ったのか、アカネの心を衝く策に出る。
彼女本人がここまで懸命に築き上げてきた財産に対して、一つの針を刺したのだ。
「な……。そないな事あるか! 下らんこと言うとるといくらエリカいうても堪忍せぇへんぞ!」
「堪忍しなくても宜しいですから……。正直に話されてはいかがですか」
泰然とした彼女を見て出鼻を挫かれた体の彼女はそれから数秒ほどの間を置いて、アカネは一つ溜息をつき
「エリカ……あんたには敵わへんね。せや、ウチはツクシのこと……好いとる。飛び級で来て、最初はただの友達やと思うとったら、いつからかあいつの一挙一動が愛しうなってな……。でもここまで仲良うなってもウチを見るツクシの目はふつーの女の子を見ているのと同じ目。ウチになーんの興味を示さへん。せやから……これは叶う事のない恋なんよ……」
アカネは言い終わると、顔を赤くしたまま、塞ぎ込む。エリカは何も言わずに聞き入れたのだった。
―同じ頃 自然公園 森の中―
ツクシは木によじ登ったりどこから持ってきたのか虫取り網を鮮やかにふりかざしたりと八面六臂の活躍を見せる。そして、モンスターボールを一度も使わずに1時間半ぐらいで八十匹の虫ポケモン捕まえた。
しかし、その後は大抵逃がしている
「ほら! ヘラクロスですよ!」
ツクシは木に登って、大きなヘラクロスを急所を押えながら片手で持ち、レッドに見せる。
「うーん、図鑑が埋まる埋まる……」
こうしてレッド含め、完全に夢中になっている。
と、そんな事をしていると、草木をかき分けてやって来たウツギが話しかけてくる。
「お、いたいた」
ウツギは何の気無しに二人に話しかけた。
「ウツギ博士!?」
まず驚いたのはレッドである。
「は……博士がなぜここに……?」
ツクシはウツギに気が付くと、スルスルと木から降りてウツギの近くにまで行った。
「いやー、君がエンジュ大の生物学部に落ちたのが不思議でね。少し文句を言いに言ってたんだ」
「…へ?」
ツクシは突然の事できょとんとしている。
「君が虫ポケモン大好きでエンジュ大のそこを目指してるのは、僕ぐらいの博士なら皆知ってるさ。君はポケモン研究会の金の卵どころかダイヤモンドエッグだからね。そんな君を落とした理由を知りたかったんだ」
「博士がそんなに僕の事評価してくれてたんですか……」
ツクシは何よりもその事に驚いているようだ。
「何、君の数々の研究成果を知ってれば誰でもそう言うよ。でね、僕は一応エンジュ大の客員教授だし、採点には携われなかったけど開示を請求したんだ。見たところ答案は合計800点中
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