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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第五話 茜の空
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々しく羽ばたく。
 そして颯爽と地に舞い降りる。

「おいでなさい、キノガッサ!」

 キノガッサは悠々とフィールドに出た。
 やる気に満ちている。

「キノガッサ。ハピナスにやどりぎの種です!」
「承った!」

 キノガッサは掛け声と共に素早くハピナスに種を植え付けた。他意はない。

「ケッ、見え見えの策やね! ハピナス、どくどくや!」

 ハピナスはキノガッサに猛毒を放った。運悪く毒を喰らい、キノガッサは猛毒状態に陥った。

「リザードン。ツボツボに大文字だ!」
「了解!」

 リザードンは大口を開け、間を置かずにツボツボに向かって大きな火の玉を放つ。
 ツボツボはその瞬間、咄嗟に殻の中に籠ってやり過ごそうと試みる。
 大の字となった火の玉は瞬く間にツボツボを包み込み、さながら火中の栗の如き状態となった。
 火は30秒もすると消え去って行った。ツボツボはその後なんの気もなさそうにニョキニョキと肢体を現した。

「グッ……。堅い。これが噂のツボツボか」
「へぇ……レッドさん、御存知でしたか……。ツボツボの強さ」

 ツクシはさっきの気弱な態度とは少し変わって、気の入った声になる。

「……。まあラジオとかで耳には」
「それは光栄です! でも、ツボツボは単に堅いだけじゃないんですよ。まあ見ててください。ツボツボ!」

 ツボツボは頭をヒョイと後ろに向けてツクシに目線を合わせる。

「リザードンからパワーシェアだ!」

 その指示が下ると、ツボツボはリザードンに目を向けた……かと思いきや目を閉じてひたすらに何かを念じているかのような姿勢を取る。
 レッドは聞きなれない技名に驚きつつも、動静を見守る。
 
「……? 一体何が変わったんだ」
「それは後のお楽しみですよ」

 レッドは嫌な予感を内に抱えつつ、ターンを終える。
 
「……! キノガッサ。交代ですわ」
 
 エリカは先ほどからの動静に何かを感じ取ったのかポケモンの交替を指示する。

「おいでなさい! ワタッコ」

 キノガッサを戻したのち、ワタッコを繰り出す。
 当然交代した為、指示は出せない。

「猛毒だから戻しよったか……。当然の戦術やな。せやけどその程度じゃウチを破れやせんで! ハピナス、タマゴ産みや! ツボツボにあげな」

 ハピナスのタマゴによって、ツボツボは体力を回復する。大文字のダメージを8割方回復した。

「チッ……。面倒なこった。リザードン! エアスラッシュだ」

 レッドは大文字が外れる事を嫌って、安全策を取る。
 空気の刃はツボツボを的確に射抜いたが、どうやら怯んでいる様子は無い。

「よし……。ツボツボ! 岩なだれだっ!」

 天空から岩が次々とリザー
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