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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第五話 茜の空
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2月下旬には終わるはずですが? 時期を考えれば戻ってきてもおかしくはありませんわ」
「うむ、じゃから入試はもう終わってて合格の通知もこっちまで来とるのじゃ。だが、希望の学部には受からなかったらしく、来年まで残るそうやな。ここ半年は大好きな虫取り大会にも出ずに頑張っとったのになー……」
「なるほど……」

 それでエリカは頷きながら納得する。しかし、レッドは素っ頓狂な声を上げて、

「え、じゃ一年間ジムは封鎖ですか!?」
「そうはなるが一応、挑戦は受けてるみたいやからの。コガネに留まってるらしいから、探してみたらどうや?」
「探したらって……。コガネは相当な大都会と聞いてますよ。一体何日かかる事やら」

 コガネシティはジョウトはおろか内国(ジョウト・カントー・ホウエン・シンオウ)でも一二を争う大都会だ。レッドの不安も尤もである。

「それもそうやな。じゃからまずはコガネジムに行ってみるとええ」
「え? ツクシ……って人はここのジムリーダーじゃ」
「行けば分かるわい。連絡はつけておくで」

 レッドが途中まで言った後、遮るようにガンテツはふっと笑いながら言った。レッドはどこか当惑気味な表情である。
 二人は22時ごろ、床についた。


―3月12日 午前6時―

 ガンテツに別れを告げた後、二人はゲートを目指す。

「ふう。いよいよコガネか……」

 レッドは気が入ったかのような声で言った。

「随分気合が入ってますわね」
「そら、ジムリーダーとの戦いには気合が入るもんさ。にしてもどうしてガンテツさんはコガネジムに行けって……」

 レッドは一日経っても疑問が解消できないでいた。

「恐らくですが……、きっとガンテツさんは二人一気に倒せと申し上げてるのではありませんか?」
「え? 確かにこの本にはコガネにもジムがあるって書いてあるけど……」

 レッドはキキョウシティで購入したトレーナーの歩き方の記述を思い出しながら言った。

「左様ですわ。コガネシティはアカネさんという快活な女性がジムリーダーを務めております。それに私の記憶ではお二人はお年が近いせいか仲が宜しいようですし……」
「ああ……なるほど」

 レッドはエリカの解説で全てを理解した。つまり、次の街では二人のジムリーダーを倒さなければならないという事である。
 その後、ウバメの森、34番道路を5日かけて進んだ。

―コガネシティ 
 ジョウト一の大都市。東のタマムシ、西のコガネとよく言われ、コガネはタマムシと肩を並べるほど発展しているものの治安が悪い。
 ゲームコーナーや地下通路、コガネデパートやラジオ塔、ミラクル自転車などいろいろな施設が揃い踏みである。


―3月17日 午前10時 コガネシティ入口―
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