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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第四話 氷鳥と黒白の衣
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。もしかして今まで全部車とかで来た?」
レッドは興味本位で尋ねる。
「いえ、元々ジムに飾るお花を探しに行ったりはしていたので、そこまで普段運動をしていない訳ではありませんわ。しかし、流石に街と街を跨ぐほどには……」
「お花を探しにって……花屋とか行ってたの?」
「勿論それもありますが、時々は道路に出て摘みに行ったこともあります。しかしそのような場合でも全て徒歩という訳では無いので」
「空を飛んだりもしたの?」
「私のみならず、ジムリーダーは移動用に一匹は飛行ポケモンを持っておりますわ。それでもやはり多くの方は専門外なので忘れて行ってしまう方も少なからずおりますが」
「シロガネに来た時のお前みたいにか」
レッドは冗談めいた笑みを作りながら言う。
「あ、あれは千慮の一失というものですわ! それはともかく……」
故事に疎い彼は急によく分からない返しをされた為、混乱している。それで事態を切り抜けたエリカは
「御夕食、お作りしますわね」
と言って彼女は先ほど仕入れてきた大根や長ネギ等の食材を持って台所に向かう。
ポケモンセンターは諸々の衛生上の観点からか一切食事のサービスが無い代わりに各部屋に食器や調理器具を備え付けているのだ。
料理の分担は野宿の時はレッド、それ以外の時はエリカという風に29番道路の時に決めている。
「お、おう。頼んだ……。さてと、俺はポケモンの世話でも……」
と言った瞬間、備え付けの電話が鳴り響く。
レッドがすぐに応じると、ポケモンリーグより電話が来ているというので、そこに繋げた。
繋げると、聞き覚えのある男の声がする。
「ああもしもし? レッド君かい?」
「ワタルさん! どうもどうも、4日ぶり……でしょうか」
レッドは少しばかり緊張しながら尋ねる。何しろ相手はポケモンリーグのトップである。
「ハハハ。そんなに畏まった声で言わなくてもいいさ。それで、ミカン君からリーグに上申があったんだけど……、ポケモンを取り上げると言われたんだって?」
「はい。そうですけど……」
「安心してくれ。僕はそんな命令追加してないから。オーキド博士から似たような事を言われはしたけど、認めてはいないからね」
「やっぱりですか……良かったあ」
レッドは確証ある証言を聞けて、胸を撫で下ろしている。
「もしかして、ポケモン渡しちゃいないだろうね?」
ワタルは少しばかり焦り気味に尋ねている。
「いいえ。ウツギ博士がやっぱりいいとか言われたんで……」
「そうかそうか、それは良かった。ところで今どこに居るの?」
ワタルは声を軽い調子に変えている。どうやら渡してない事が分かって一安心したようだ。
「今ですか? ヨシノシティですよ
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