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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第四話 氷鳥と黒白の衣
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く。
「何だ下だらない弁解か?」
「ジョウトのジムリーダーが僕みたいな雑魚ばかりとおもうなよおおおおお!!」

 ハヤトは遂に自分が弱い事を認めたうえに半狂乱に陥った。

「ええ、少なくとも他の方はハヤトさんよりは強いと思いますわよ。順番的な意味だけじゃない……ですけど」

 同業者からの辛辣な一言である。

「鳥使いとしては素晴らしくても戦いに弱いんじゃね、もう辞めたら?」

 レッドに辞めろとまで言われたハヤトは色々な感情が交差したのか

「く…くそおおおおっ!!」

 ハヤトはバッジを投げ出して、地上に降りる。

「言うに事欠いて逃げ出すとは……」

 彼女は突飛な行動に呆気にとられている様子だ。

「少しいいすぎたかな?まあ、ウイングバッジゲットだぜ!」
「私はまだ頂いておりません……。戦って貰わないと」
「そうだな、まずはハヤトを捜さないと……」

 という訳で二人は街に出てハヤトを探す事にした。



―マダツボミの塔―

 ハヤトは心を鎮めるために塔に向かい、自らの父親に当たる長老のところに行っていた。
 ここに来る時になると高ぶっていた心も少しは落ち着いたようで、父親の前で正座していた。
 父親はどうやら観戦していたようで事の次第は知っていた。

「……。本当に申し訳ありません。父さん」
「よい、お前はまだ新米じゃ。ましてやレッドなどとなればお前も惨敗するはワシも予想していた事よ」
「でも僕は……、あいつに……レッドにバカにされた事が……しかもエリカさんの前で……悔しくて…」

 ハヤトは自らの情けなさに涙している。すすり泣きながらぽつぽつと言い分を述べる。
 が、それに対し父親の大喝が入る。

「それがお前の弱さじゃ!」
「え……?」

 ハヤトは裾で涙を拭いながら、眼を開かせる。

「ハヤト、お前も一端のジムリーダーならば負けた事をウジウジとせずにきちと敗因を振り返れ!、バカにされた事をいつまでも…過去の事に執着するのは凡人のする事じゃ!お前が凡人の域にとどまるのならそれも良い、じゃがのそうであるならばすぐさまジムリーダーの職を辞せ!、トレーナーの身近な規範たるジムリーダーというのは凡人の勤めるものではないのじゃ。凡人が凡人を導く資格があると思うのか?」

 この長老はハヤトの父であると共に前キキョウジムリーダーである。
 高齢を理由に2年前にハヤトへリーダーの職を譲り、元々副業で営んでいたマダツボミの塔の長老となった。

「…!」

 ハヤトはその言葉で頭を思い切り引っ叩かれた感じがした。
 そして、それと共に目に生気を再び宿らせる。
 
 丁度いい頃合にレッドとエリカが塔の頂上へ来た。
 ここに至るまでにおよそ二時間ほ
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