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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第四話 氷鳥と黒白の衣
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る。
「はい! 私は貴方をテレビでお見かけした日からエリカさんに気に入られるといいなと思い、日々勉励していました。定例会じゃ中々話せなかったんでこの際と思ったので……」
ハヤトはここぞとばかりにエリカに自らを誇示する。
おしのけられたレッドは内心穏やかでは無い。
「まあ、そんなに私の事を…ジョウトの殿方は皆アカネさんかと」
言葉だけを見れば感じ入ってるように見えるが、社交辞令な風にありふれた反応で返している。
「あんな売女、僕の眼中にはないですよ! 僕は鳥ポケモンとエリカさんが大好きなんです!」
「あらあら、同僚の方にそんな言葉遣いいけませんよ」
彼女はまるで稚児と戯れているかのような口調で話している。
「あのぉー!ハヤトさん!」
ここに至るまでエリカとしか話していないハヤトにどこか苛立ちを覚えていた為、少々語気を荒げてレッドはハヤトに呼びかける。
「レッド!」
しかし、ハヤトはそれ以上に強い声調で返す。
初対面の人に呼び捨てとはいい度胸だと内心思いつつ、続く言葉に注意を向ける。
「エリカさんを巡って僕と勝負しろ! カントー最強だかなんだか知らないけどエリカさんは僕のなんだ!」
「はあ!? 何を勝手に」
こんな状況を見てよくそんな事が言えたものだとレッドは思った。
「話を聞くとまだ貴方はエリカさんと手を繋いですらしてないようじゃないですか! そんな意気地なしと付き合うなんて僕が許しません!!」
レッドの心にグサグサと突き刺さるものはあったが、同時にどこから情報を仕入れているのか甚だ疑問であった。
「ハヤトさん、あのですね……」
レッドは感情を抑えながら、ハヤトを宥めることに注力する。
「気安くさんづけで呼ぶな!! この意気地なしが!!」
ハヤトの収まる事のない度重なる挑発に、レッドの中で何かが切れる。
「どうした、怖気づいたか」
「そこまで言うならやってやろうじゃないか! あーいいよ、どっちがエリカの事を思ってるか勝負だ!!」
レッドはハヤトの挑戦を買って出る。
ジョウト初のジム戦はかくしてはじまるのだ。
―キキョウジム 天空―
「ルールは6vs6のシングルバトル! 僕が勝ったら、僕がデートを申請する権利。レッドが勝ったらバッジを渡す!」
「おい! 釣り合ってないだろその条件!」
レッドは反発するが、ハヤトは聞く耳持たずに
「うだうだいうなら僕の不戦勝だぞ!行けっ!ピジョット!」
ピジョットは、無駄のない様子で旋回した後、地に降り立つ。毛並みは手入れされているのか非常に艶やかで、輝いているかのように見える。
「そっちがそうくるなら……、行けっ!ラプラス!」
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