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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第四話 氷鳥と黒白の衣
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お前は漫画の読みすぎではない」

 一緒にいた僧侶がそう言って遠回しに制止を求めようとしたが無駄に終わった。

「黙れ!、では、行け!マダツボミ!」
「……、行け! マダツボミ!」

 制止を試みた僧侶も南無三とばかりにポケモンを繰り出す。

「たく難儀な連中だ……、行け!ヒノアラシ!火炎放射!」

 その後、マダツボミは呆気なく焼け焦げましたとさ。
 このような戦果で塔内を進んでいった。

…… 

 最後は長老と戦い、見事勝利する。

「流石噂になられておられるだけの事はありますな。フラッシュの技マシンは貴方がたに相応しい……」

 長老とだけあって落ち着いている印象の人物である。

「噂って事はもうここまで知れ渡ってるんですね……。有難うございます!」

 フラッシュの技マシンを受け取り、各々のバッグにしまう。

「これからキキョウのジムに行かれるのでしょうが……。どうかお気をつけて」

 二人はマダツボミの塔を後にし、その足でポケモンジムへ向かった。

―キキョウシティ ポケモンジム―

 ジムに入ると例のおっさんが話しかけてくる。

「オース未来のポケモンマスター達!キキョウジムのハヤトはひこ」
「電気と氷、岩が弱点」

 レッドは最早定型句の解説に飽きが来ていた為、先取りして答える。
 しかしおっさんは想定内だったのかそれでも引く気配は見せず

「おー、流石。じゃこれは知らんだろう、カモネギに持たせると強くなる道」

 少々突っ込んだ問題を出したが、レッドは言い切らせる事無く

「長ネギ」

 と答えた。さながら早押しクイズである。

「個体によってはエンジュ産のクジョウネギ以外は好まないらしいですわ。中々拘りが強いですね」
「……」

 エリカにネタを取られたのか、おっさんは黙ってしまう。
 そんなこんなでやっていると上から青髪の着物を着た青年が舞い降りる。明らかに異色の格好な為、レッドはリーダーだろうと推察する。

「やれやれ、聞く相手を少しは考えようよ……」

 少年は嘲笑気味におっさんに語りかける。

「僕がここのジムリーダー。ハヤトだ!」

 少年は誇示するかのように言って見せた。待ちきれなかったのか、少々はやっているかのような口調である。

「ハヤトさん、お久しぶりです」

 エリカは帽子を取って、軽くお辞儀をする。彼女を見るや否やハヤトはレッドを押しのけてエリカに近づいた。

「エリカさん! 今日もなんてお美しい! 解語の花とはまさに貴女の事!」
「あら、故事を勉強されておられるのですか?」

 エリカは言外の意を汲み、爽やかに微笑みながらそう言った。だいたいこういうのは愛想笑いと相場が決まってい
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