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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第四話 氷鳥と黒白の衣
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「いや、やり方聞いてるんじゃなくてさ、普通に使ってるやつ出して済ませるか、博士から貰ったポケモンを使うかって話」
「ああ……左様でございましたか。折角頂いたのですし、ここは貴方の言われる通りポケモンを鍛える事に致しません?」
「そうだな。少し時間はかかるけどそっちの方が恩に報いてる気がする……」

 等といいながら歩いていると、早速オタチが飛び出してきた。オタチはしっぽの上に乗り、警戒態勢になっている。

「か……可愛い。って違う違う……。貴方、早速ですわよ。一回目ですし、貴方にお譲りします」

 エリカは少し身を引きながら言う。帽子のつばに手を遣り、目深にかぶり直して彼女はレッドに視線を向ける。彼女はつばが広くリボンがついた白帽子を被っている。

「おう、悪いな。じゃ、早速……、行け! ヒノアラシ!」

 こうして、野生のポケモンと戦いながら二人は道を進んでいく。


―午前11時 ワカバタウン ウツギポケモン研究所―

 所戻って、ウツギはそろそろ良いだろうと思ったのかオーキドの方に連絡する。
 取次を経た後、オーキドが出る。

「おお、ウツギ君か。まだポケモンが預けられてないそうじゃが、どういう事かの?」

 オーキドはどこか疑った口調で話す。不機嫌な様子であることは声から聞き取れた。

「教授。それはこちらのセリフです。ポケモンリーグの許可、本当にとられたのですか?」

 ウツギとオーキドは大学から学生と教授の付き合いであった。
 その為、ウツギはオーキドの事を教授と呼び続けているのだ。尚、ウツギは現在エンジュ大学で教授も務めている。

「おかしなことを言うのう。手紙にきちと書いたではないか」

 オーキドはすっとぼけた様な口調で言う。

「教授が理事長であるならばともかく、手紙というだけでは信用に欠けます」
「君がいちいちそんな事を気にするでない。渡さぬまま旅立たせたと言うのならすぐさま走って呼び戻さぬか」

 オーキドの老いし声には段々と端々に威圧の気が交り始める。ウツギは数秒ほど黙した後

「明確な理由も無くトレーナーよりポケモンを取り上げる事など、私には到底出来かねます。一体何の目的があってこのような事をするのです?」
「言うたではないか。ポケモンマスターたるもの、様々なポケモンを使いこなしてほしいと願うのは当然の事じゃろう?」
「それは博士のお考えです。そもそも、ポケモンマスターを認定するのはポケモンリーグである以上、我々と友好関係にあるとはいえ蚊帳の外に居る我々が口出しをして良いのですか?」
「じゃから、そのポケモンリーグの許可を得たと……」
「ならば博士、私にホットラインを用いて理事長に問い合わさせて下さい! それで納得のいく返答を頂ければ二人を呼
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