第三十六話 佐藤大尉!ちはやぶる!!その十一
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「よし、きたぜ」
「これで朝までいけるぜ」
「ナカス!ススキノ!」
「オオツカ!フクハラ!」
パワーアップの言葉も出した、そして。
勝負を再開した、すると佐藤と佐藤と同じだけの力で札を取ろうとする瞬に対して。
二人は互角に戦った、その結果。
最後の一首にはだ。何とかジャスティスカイザーが一枚だけリードしていた。一枚だけであるが。
その状況を見てだ、二人は話した。
「ここで向こうが一枚取ったら引き分けか」
「それで再戦か」
「そうなったら面倒だな」
「だから決めないとな」
「もう一枚も取ってな」
「それで終わらせて」
そしてというのだ。
「後は乙葉さんだ」
「乙葉さんを芸術鑑賞だ」
「そうして楽しまないとな」
「是非な」
二人共勝つことだけを考えている、自分達が。
それでだ、こうも言うのだった。
「ここはどうするか」
「切り札を使うしかないだろ」
「ああ、秘策か」
「俺達のいつもの秘策を使うか」
「そうだな、時は来た」
「それが今だ」
二人で言い合う。
「二人の秘策を使って勝つ」
「そうして後は金と芸術だ」
「芸術鑑賞も楽しむぜ」
「乙葉さんをな!」
こう二人で話してだ、そのうえでだった。
織田さんが最後の一首を詠もうと準備した時にだ、二人は叫んだ。
「受けろ、俺達の切り札!」
「ジャスティス流百人一首秘奥義!」
実際はそんなものはないが奥義ということにした。
「マジックミスト!」
「喰らいやがれ!」
こう言ってだ、二人は何処からあるものを出した。それは瑚椒の入った小さな瓶だった。よくスーパーで売っているものだ。
それをぱらぱらとあちこちに撒くと。
瞬と佐藤の目と鼻に入った。織田さんの目と鼻にも。
それで三人共苦しんだが二人はスーツのマスクで無事であった。
織田さんが何とか言おうとした時にだ、尚智が最後の札を取って言った。
「やったぜ!」
「ああ、やったな兄貴!」
「俺達の勝ちだ!」
「華麗な勝利だぜ!」
「百人一首の時に瑚椒を撒くなって言ってないからな」
「全然オッケーなんだよ」
それで今回はこの技を使ったというのだ。
「相手を怯ませる」
「これは兵法の基本だぜ」
「俺達はそれで勝ったんだよ」
「だから何の問題もない」
「今回の俺達の頭脳の勝利」
「これは究極だな」
まさにとだ、自画自賛するのだった。
そしてそう話してからだ、尚武が兄に言った。
「兄貴、それじゃあな」
「ああ、やるかいつものポーズ」
「勝利のポーズ!」
「ヤッターマンみたいにな!」
こう二人で言ってだった、そのうえで。
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